パナソニックのビエラDX850シリーズも、ハイレゾオーディオプレーヤー&サーバとしての機能を持つBlu-ray Discレコーダー“DIGA”(ディーガ)の「DMR-UBZ1」や「DMR-BRX7020」など上位機種とHDMIケーブルで接続してハイレゾ再生が楽しめたり、音源をUSBメモリーに入れて再生、ハイレゾ対応の内蔵スピーカーで快適に鳴らせる。さまざまな音源をハイレゾ相当の音質にアップスケールする「ハイレゾリマスター」に、テレビの画面を消画する機能も抜かりなく備える。
アプリの充実ぶりはゲーム系を中心にAndroid TVを採用するブラビアの方がわずかにリードしているように見える。ただ、テレビはリビングの中心に置いて、家族と一緒に使うエレクトロニクス機器である。メールやSNS、オフィス文書などプライベートなコミュニケーションの内容をリビングのテレビでチェックする機会は現実的にはあまり多くないだろう。それならばVODサービス系やオンライン動画配信系のアプリがしっかりそろっていれば十分だし、その点ではブラビアもビエラも文句はない。
スマホとの連携については、どちらのテレビもスマホの画面をミラーリングしたり、スマホ専用のリモコンアプリで快適な操作ができることを特徴にうたっている。テレビのリモコンでは打ちづらい検索ワードやパスワードの文字入力には便利だが、それ以上に何かが劇的にスマート化する手ごたえは特に感じられなかった。
むしろ付属の物理リモコンからでも操作ができる音声入力が、スマートライフの訪れを実感させてくれるものだった。ブラビアでは音声で入力したキーワードから、録画番組やYouTubeなどさまざまなアプリを対象に横串を刺して、テレビが自動でコンテンツを見つけてくれる。
気になるキーワードを登録しておける「番組チェック」のユーザーインタフェースも、ソニーがGoogleとともにAndroid TVをベースに作り込んだもので動作もスムーズ。面白そうな番組がサクサクと見つかる。パナソニックのビエラも、音声入力への応答は素速く、認識も正確だ。リモコンで操作した方が速いような操作と、音声入力もマスターしてハイブリッドで使いこなせるようになれば、従来のテレビとは違うスマートさが十分に実感できると思う。
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