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料理を失敗しないガスコンロ、スマホと連携するリンナイ「デリシアシリーズ」を体験した山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(3/4 ページ)

» 2016年09月23日 19時55分 公開
[山本敦ITmedia]

米を炊いたり、肉を焼いたり。フルオート調理で楽々

 今回はリンナイ広報部の小林祥子氏に調理を実演していただきながら、デリシアシリーズの各機能を体験した。はじめに米を炊くところから。

専用アプリ「デリシアAPP」も体験。iOSとAndroidの両方に対応している

 筆者もよく自宅で鍋を使って米を炊いているが、火の強弱や蒸らしに入るタイミングを間違えて上手に仕上げられないこともままある。米と水をしっかりと計って、火の加減を正確にタイムキーピングするなどノウハウをノートなどに記録して、いつもそれに従って調理すれば済む話なのだが、無精なので根気が続かない。

 デリシアシリーズなら、米を鍋に入れて適量の水を張っておけば、あとはコンロにかけて、プリセットされている炊飯メニューの設定を選ぶだけ。いわゆる“初めチョロチョロ、中パッパ”の火加減をフルオートでコントロールしくれるので、手間いらずで20分ほど経つと美味しい米が食べられる。万一の吹きこぼれなどが起きても火を自動で止めてくれるので安心だが、点火と消火はユーザーがマニュアルで操作する必要がある。そして言うまでもなく火の始末はユーザーの自己責任なので、キッチンから長く離れてしまうのも禁物だ。

ガスコンロと鍋で簡単に米が炊ける。米の分量や炊き方をセットする

 続いてグリルを使ってスペアリブを焼いていただいた。最上位モデルに付属してくるココットを使い、先に下味をつけた肉と野菜を敷き詰めてじっくりと焼く。スマホアプリからセレクトしたメニューをコンロに送信して、ココットをグリルにセットするだけ。火加減はフルオートでコントロールしてくれるので、米を炊く調理よりもさらに“手間なし”のインパクトは強く感じられた。

スペアリブを調理。とても美味しくいただいた

 同じグリルを使った応用編として、パンのトースト調理も体験した。今どき朝食はパンが定番というご家庭も多いだろう。買ったばかりのパンはそのまま食べても美味しいものだが、2〜3日経ってしまうとひと焼きしてパリッとさせたほうがベターなこともある。

グリルでトーストも焼ける

 でも、わざわざトースターを使うのが面倒なので、そのまま食べてしまうという筆者みたいにものぐさな方もいるだろう。デリシアシリーズのグリルを活用すれば、手軽に短時間できれいな焦げ目の付いたトーストが焼ける。スペアリブと同様に、焼き加減まで調節できるのが面白い。なお独自の「スモークオフ機能」により、グリルに魚や肉を焼いたときの臭いも染みつかないので、パンの香りだけが楽しめる。この日はまた、グリルでふんわりと焼いたパウンドケーキも堪能させてもらった。

何と焼け目の濃さも調節が可能

 調理中には本体の液晶モニターとアプリの画面に調理の火加減や残り時間などのステータスが表示される。情報が必要最低限に絞り込まれているので、見た目に分かりやすい。これがリンナイが追求する「豊かなキッチンライフ」の在り方なのであろうと、この日作っていただいた料理を平らげながら納得した次第だ。

調理中のステータスはアプリの画面にも表示される

 スマートキッチンにおけるデリシアシリーズの役割は、あくまで火加減を自動で精密にコントロールできる“スマートなガスコンロ”である。料理の下準備や、鍋をかき混ぜたりフライを返すといった調理の要所は、やはりキッチンに立つ人の腕の見せ所であることに変わりがない。でも、料理の味を担う重要なキーポイントである火加減について、あれこれ手間をかけたり余計な心配をしなくてよくなることで、材料選びや味付けなどのほかの工程に向上心を燃やすことができる。これはまぎれもなく、キッチンライフのスマート化につながる重要な一歩だと実感できた。

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