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期待通りの機能と実力! OPPO初のUltra HD Blu-rayプレーヤー「UDP-203」を試した(3/3 ページ)

» 2017年02月20日 21時07分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 DLNAは日本独自の著作権保護技術であるDTCP-IPにも対応しており、地上デジタル放送を録画した番組をネットワーク経由で再生できる。つまり、リビングルームのBDレコーダーで録画した番組をプライベートルームにあるUDP-203で視聴するといったことが可能。もちろん、米国版の製品にはない機能で、OPPO Digital Japanのこだわりを感じる部分といえる。

 今回はソニーのBlu-ray Discレコーダー「BDZ-AT970T」(2011年製)とパナソニック“DIGA”の「DMR-BW950」(2009年製)、そして東芝「Z20X」(2016年製)と複数のDLNAサーバがある環境でネットワーク経由の番組再生を試した。このうちDIGAはなぜかプレーヤー(クライアント)のMACアドレスが取得できないトラブルで接続できなかったが、そのほかの2機種は問題なく動作した。ちなみにDIGAはこのときDMP-UB90のMACアドレスも取得できなかったので、プレーヤー側のトラブルではない。

「BDZ-AT970T」と接続したところ

 ソニーの「BDZ-AT970T」では、録画番組をジャンル分けフォルダから選んで視聴できたほか、ライブチューナーも問題なく使えた。例えば、その部屋に4KプロジェクターとUDP-203というチューナーレスのシステムしかなくても、ほかの部屋にあるレコーダーと連携してリアルタイムの放送や録画済み番組を視聴できるわけで、利便性は高い。

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 また全録対応の東芝「Z20X」では、アイコンを選択すると「タイムシフトマシン」と「ハードディスク1」といった具合にタイムシフトマシンと通常録画を分けて表示され、どちらも問題なく利用できた。ネットワーク経由で「過去番組表」を表示するといったメーカー独自の拡張機能は当然対応できないが、やはりDLNA/DTCP-IP機能があるのとないのでは大違いだ。

 まだタイトル数の少ないUHD BDの場合、専用プレーヤーは使われない時間が多くなりがち。しかしネットワークオーディオプレーヤーやDLNAクライアントといった付加価値があれば使用頻度が増し、購入を検討している人の背中を押してくれるかもしれない。

 残念ながらBDプレーヤーに採用されていたNETFLIXは省略されたが、4K/HDR対応テレビのほうで対応しているケースがほとんどなので問題はないだろう。ただ、4Kプロジェクターと組み合わせたい人たちにとっては“あるとうれしい機能”だったと思う。


 いずれにしても、10万円を切る価格でここまでの質感とクオリティー、機能性を兼ね備えた製品が登場したことはありがたい。UHD BDプレーヤーとしてはもちろん、BDまでのユニバーサルプレーヤーを含めてもコストパフォーマンスはかなり高いほうだ。上位機の登場が予告されている状況なのでハイエンド志向のユーザーは慎重になるかもしれないが、少なくとも製品自体は幅広いユーザー層にオススメできると感じた。

セットアップ画面もシンプルで見やすい

 それにしても、50V型のテレビとプレーヤーを合わせても30万円程度で“この画質”が手に入るのだからAVファンにとっては本当に良い時代になった。Ultra HD Blu-rayの登場は、オーディオのおけるハイレゾと同様、ビジュアルでも“最高級の体験”をより手軽に得られるようにしてくれた。まだ体験していない方は、ぜひ一度見ていただきたいと思う。

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