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アプリ連動からソーシャル連携へ――スマート歯ブラシ「ソニッケアー」の最上位モデルを試す(3/3 ページ)

» 2017年09月10日 06時00分 公開
[山本敦ITmedia]
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歯磨きの成果を歯医者さんメールやLINEで報告できる

 Sonicareアプリの特徴はブラッシングのコーチ以外にもある。例えば歯科専門家に歯磨きの成果をレポートとして報告できる機能だ。アプリのホーム画面右下にある「ツール」から「歯科専門家」を選択すると「プログレスレポート」という項目が並んでいる。こちらから、直近7日間でのブラッシングレポートを自動で作成して、PDFやJPEGファイルにしてメール、LINEなどで送ることができるのだ。もし通い付けの歯科医あれば、来院前後に歯磨きの近況を報告するときなどに便利だ。

ブラッシングの成果をプログレスレポートとして記録、JPEG/PDFのデータとしてシェアできる

 このほかにもアプリにはWebショッピング機能が統合されている。ブラシヘッドのストックが切れてきた時にはアマゾンから注文もできる。

ブラシヘッドは3カ月に1回の交換が推奨されている。寿命はアプリからチェックが可能

 フィリップスの「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン スマート」は、スマホとペアリングすることで真価を発揮するスマート歯ブラシだが、ペアリングが手軽にできたり、機能も使いやすく整理されている製品だと感じた。あとは歯の健康を増進・維持するために毎日の歯磨きを欠かさず実践するかどうかはユーザー次第だが、少しでも丁寧に歯を磨くよう心がけたいという意欲を沸き立たせてくれるスマート歯ブラシだと評価できると思う。スマホと連携して賢く歯を磨けるブラシとしては、今回テストした「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン スマート」はある意味で完成形の1つといえるのではないだろうか。

ブラシヘッドはアプリからもアマゾン経由で購入が可能

 これからのスマート歯ブラシは、スマホやアプリとペアリングできるだけでなく、デバイス自体がインターネットにつながって、クラウドサービスと連携していくIoTデバイスへとさらに進化を遂げていくことになるのだろうか。フィリップスが昨年のIFAで提案した「HealthSuite」はまさしく、スマート歯ブラシだけでなく、血圧計や心拍センサーなどから取得したユーザーのヘルスデータをクラウドで管理しながら健康的な生活をサポートするというプログラムだ。

 ヘルスケアに関連する個人情報は特に高精度なセキュリティシステムによって保護されるべきものなので、実際のサービスにどのような形で落とし込んでいけるのかがカギを握るところだが、まずは今回テストしたソニッケアーに搭載されていた「歯科専門家」へのシェア機能のように、部分的にスタートできるところから始める形が理想なのかもしれない。ここを足がかりに、将来は歯に関わる病気を未然に防いだり、より迅速な治療に対応できるようなシステムに発展していく可能性もあるだろう。

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