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異なるメーカー間でも録画番組の“引っ越し”が可能に――デジオン「DiXiM SeeQVault Server Pro」の新バージョン

ヘビーな録画ユーザーに朗報だ。デジオンの「DiXiM SeeQVault Server Pro」を使えば、SeeQVault対応のテレビやレコーダー同士でメーカーを問わずに録画番組の“引っ越し”が簡単に行える。またDTCIP-IPのダウンロードムーブにも対応している。

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 ヘビーな録画ユーザーの皆様に朗報だ。デジオンは4月28日、Windows用のメディアサーバアプリケーション「DiXiM SeeQVault Server Pro」の新バージョンを発売した。これを使えば、SeeQVault対応のテレビやレコーダー同士でメーカーを問わずに録画番組の“引っ越し”が簡単に行える。価格は年額2000円(1年間の使用権)。同社の「DiXiM Store」で提供している。


「DiXiM SeeQVault Server Pro」のデモンストレーション中

 一般的な録画機能付きテレビでは、著作権保護の観点から録画内容をテレビそのものに紐づけ、外付けHDDを他のテレビにつなぎ替えても再生できないようにしている。これを「機器バインド」と呼ぶが、一方でテレビを買い替えたりすると録画した番組を見る手段がないなど、ユーザーの利便性という点で大きな問題を抱えている。

 機器バインドの不便さを解消するために開発されたのがSeeQVaultという技術だが、現在のバージョンでは同一メーカーの対応テレビやレコーダー間でしか互換性が確保できていない(→関連記事)。相変わらずメーカーごとに録画用HDDのファイルフォーマットやファイルシステムが異なっているためだ。

HDDの“簡単お引っ越しツール”

 デジオンの「DiXiM SeeQVault Server Pro」は、もともとDLNA/DTCP-IPのダウンロードムーブに対応したメディアサーバとして開発されたソフトウェアだが、新しいバージョンでは主要テレビメーカーのSeeQVault対応レコーダーやテレビでフォーマットしたHDDの読み込みと書き込みを可能にした。


SeeQVaultデバイスを認識したところ

 さらにデバイス間のムーブ操作を簡単にする「丸ごとダビング」機能を搭載。古いテレビで録画した外付けHDDと新しいテレビで使用する外付けHDDの両方をPCにつないでボタンをクリックすれば、多数の録画番組を丸ごとムーブしてくれる、いわば“簡単お引っ越しツール”に進化した。


「丸ごとダビング」中の画面

 もちろん、この機能が使えるのSeeQVault対応機器で録画したHDDに限られており、一方でSeeQVault対応機器が登場してまだ1年程度しか経っていないため、“買い替え”にはまだ早いだろう。ただし、「DiXiM SeeQVault Server Pro」は前述の通りDLNA/DTCP-IPのダウンロード/アップロードムーブにも対応しており、対応するレコーダーからもネットワーク経由で録画番組を取得できる。こうした機能は、数年前から一部のレコーダーやテレビ、NASなどに搭載されており、デジオンは対応機器のリストを同社サイトで公開中だ。

 さらに「DiXiM SeeQVault Server Pro」では録画番組に付随する「番組情報」の編集も可能だ。複数のレコーダーを駆使して録画している人にとって、録画番組の整理やレコーダー“買い増し”時の役割分担など、幅広い使い方ができる。なにより、テレビメーカーを跨いだ番組の移動がPCで手軽に行えるようになったことで、機器買い替え時の選択の幅が広がった。


「番組情報」の編集画面

 「DiXiM SeeQVault Server Pro」のハードウェア要件は、CPUがインテルCore i3/1GHz以上、GPUはインテルHDグラフィックス2500/4000以上(ドライバーバージョン15.28.13.64.2964または15.31.64.2989以降)、2GB以上のメモリ、100MB以上のHDD空き容量。


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