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テクニクス、渾身のアナログターンテーブル「SP-10R」を披露

テクニクスブランドからアナログプレーヤーのフラグシップとなる“Reference Class”「SP-10R」の開発がアナウンスされた。来年夏の発売を見込んでいる。

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 世界最大級のエレクトロニクスショー「IFA 2017」が、9月1日からドイツ、ベルリンで開催される。開幕前に催されたパナソニックのプレスカンファレンスでは、同社初のスマートスピーカー「SC-GA10」をはじめとする新製品群が披露された。

 Hi-Fiオーディオブランドのテクニクスからは、コンパクトな一体型オーディオシステム“OTTAVAフォルテ”「SC-C70」が正式発表された。ヨーロッパでは9月以降に900ユーロ前後での販売を見込む。発表会では「グローバル展開を予定するモデル」であると紹介されていたので、日本上陸も十分に有り得るだろう。


“OTTAVAフォルテ”「SC-C70」

 本機は音質をベルリン・フィルに所属するミュージシャンとの試聴を繰り返しながら練り上げてきた初めてのテクニクス製品になる。本体の正面に向かってミッドレンジを2基、下向きダウンファイヤーのウーファーを1基のほかバスレフポートを2基配置。高域はハイレゾ帯域までカバーするツィーターを載せ、独自開発の「アコースティックレンズ」と呼ぶディフューザーで音場の広がりを最適化する。「一体型システムでバランスがよく、パワフルなサウンドを再現するためにスピーカー構成を突き詰めてきた」と、パナソニックでテクニクス製品の開発に携わる、アプライアンス社ホームエンターテインメント事業部テクニクス事業推進室のCTO/チーフエンジニア、井谷哲也氏が語る。


背面のバスレフポートと接続端子

 音楽ソースはCDのほか、Wi-Fi経由でのハイレゾやAirPlayを含むストリーミング再生、ならびにUSBオーディオに対応した。ほかにも光デジタル端子も備えているので、オーディオプレーヤーやテレビをつないで迫力ある音を聞くことができる。

リファレンスクラスのアナログターンテーブルを参考展示

 さらにテクニクスからは、アナログプレーヤーのフラグシップである“Reference Class”「SP-10R」の開発もアナウンスされた。今回のIFA 2017ではプロトタイプを披露。音を出すデモンストレーションは行われていなかったが、今後の予定としては2018年の「CES」で正式発表し、2018年夏ごろの発売を予定しているという。


開発が進むSP-10R。写真左側はバッテリーユニットとコントローラー部

 本機もテクニクスがアナログプレーヤー製品に一貫して採用してきたダイレクトドライブ方式を継承している。2016年に発売した「SL-1200G」をベースに、新構造のコアレス・ダイレクトドライブ・モーターやロータードライブ・システム、ステーターコイルなどに改良を加えてアナログプレーヤーとして世界最高クラスのS/N性能を実現した製品になるという。


新構造のコアレス・ダイレクトドライブ・モーター

 ターンテーブルとは別筐体(きょうたい)のユニットには電源やピッチコントローラーを内蔵。パナソニック、アプライアンス社技術本部、イノベーティブ・エンターテインメント開発センターの志波正之主幹技師は、1970年に発売した「SP10 MkI」、1975年発売の「SP10 MkII」から1981年の「SP10 MkII」まで進化してきたリファレンスに、「復活への期待を寄せてくれたオーディオファイルの思いに答えられる製品に高めていきたい」と語っていた。日本での続報を待ちたい。


テクニクス製品の開発を担当するパナソニックの井谷氏(右)と志波氏(左)

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