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コラム

脱「スマホのコンパニオン」 変わり続けるスマートウォッチが目指すもの(1/3 ページ)

スマートウォッチの2大プラットフォーム、Android WearとwatchOSの進化はこれからどこへ向かうのか。そしてスマートホームの中で、スマートウォッチが担うべき役割とは?

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 2017年はAIアシスタントを搭載したスマートスピーカーが国内でも注目を浴びた。GoogleとAmazonはそれぞれのAIアシスタントをスマートフォンやスマートスピーカーに止まることなく、リビングのテレビや8〜10インチの“スマートディスプレイ”にまで広げようとしている。かたや、スマートスピーカーよりも先に商品されながら、今では一時期のブームも落ち着いたように見えるスマートウォッチの進化はこれからどうなるのだろうか。スマートホームの中で、スマートウォッチが担うべき役割も考えてみたい。


スマートウォッチの2大プラットフォーム、Android WearとwatchOSの進化はこれからどこへ向かうのか

脱「スマホのコンパニオン」からセルラー通信機能対応まで

 2013年から2014年にかけて、アメリカを発信地としてFitbitやJawbone、MISFIT、ガーミンなどのブランドから、手首に装着して、ペアリングしたスマホアプリでユーザーのアクティビティを記録、管理できるリストバンド型ウェアラブル端末が続々と日本に上陸した。健康の維持または増進、ヘルスケアに最適なデジタルデバイスとして人気を集めた。振り返ればこれがスマートウォッチも含むリストバンド型ウェアラブル端末の普及が始まった“最初の波”だった。

 2015年の春、Appleが「Apple Watch」を発売。直後にスマートウォッチの人気に火が付き、”第2の波”が押し寄せた。そして、現在は本体にGPSや心拍計などのセンサー、セルラー通信機能などを搭載し、スマホレスでも単体で様々な用途に使えるスマートウォッチが“第3の波”を起こしている。

 現在スマートウォッチの2大プラットフォームといえばAppleのwatchOSとGoogleのAndroid Wearだ。Appleは17年秋にGPSとLTE対応のセルラー通信機能を組み込んだ「Apple Watch Series 3」を発売した。これにより、ペアリングされているスマホが手もとになくても電話をかけたり、メールやマップによるナビゲーションをチェックしたりと用途が広がった。Android Wearも17年春にOSを最新バージョンの2.0にアップデートして、スマートウォッチだけでアプリとサービスが使いやすくなるようにインタフェース全般を改善している。


カシオのAndroid Wear 2.0を搭載するスマートウォッチ「PROTREK Smart/WSD-F20」。3月16日には写真の限定モデル「フローライトホワイト」も発売される

 Android Wear陣営には時計メーカーのスマートウォッチが充実している。例えばフランスのルイ・ヴィトンやスイスのタグ・ホイヤー、アメリカのフォッシルなどプレミアムブランドのAndroid Wear搭載スマートウォッチは日本でも購入可能だ。ただ、Android Wear陣営の中でもとりわけ好調なブランドと言われているのは日本のカシオ計算機。17年春に発売したAndroid Wear 2.0搭載のスマートウォッチ「PROTREK Smart WSD-F20」(以下:WSD-F20)は“5万1000円(税別)から”という比較的手頃な価格で購入でき、時計やガジェットのファンに止まらず、アウトドアツールとしても注目されている。


アウトドアのアクティビティに最適なアプリを「注目アプリ」から探して楽しめる

使い方が定まったら手放せなくなるスマートウォッチ

 筆者はふだんApple Watch Series 3とWSD-F20を交互に使い分けている。デスクワークで体が凝り固まってきたらジョギングやジムに出かけて体を動かすようにしているのだが、運動しながら音楽を聞きたい時にはスマートウォッチとワイヤレスイヤフォンが欠かせない。Apple Watchは単体でもインターネットにつながるので、Siriを使って聞きたい曲を探し、Apple Musicで素速く再生できるのが便利だ。

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