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「鳥はむ」をご存じだろうか。「鳥はむ」とは、鶏のむね肉を材料として作るレシピ。その起源は「2ちゃんねる」の料理板だ。
2001年4月、「鶏肉 むねvs.もも」スレッドでは、むね肉をおいしく食べる方法について、活発に意見が交わされていた。鳥はむブームの発端となったのは、89番の書き込み。「ぱくぱく名無しさん」という人が、鶏のむね肉を塩漬けにしてゆでて食べるという方法を伝授。「食感は売ってるハムと同じ」と書いたことから、「鳥はむ」と名付けられた。
そもそも、鶏のむね肉は安いけれどあんまりおいしくない、むね肉をおいしく食べる方法があれば、というところからスタートしたこの話題。むね肉をいかにハムらしい味にするかというテーマでいろんな人が工夫し、結果を発表し合っているうちに、よりハムらしく作るための知恵が集まった。鶏をゆですぎるとタダの「ゆで鶏」になる、最初にハチミツを塗っておくとハムに近くなるなどのチップスの集合体から、めでたく「失敗無しレシピ」が完成。基本的に、この「失敗無しレシピ」を忠実に実行すれば、誰でも簡単に「鳥はむ」を作ることができる。
ただし、完成までには時間がかかる。作り始めからできあがりまで、約3日。その間何もせず、ただ冷蔵庫に寝かせ、熟成を待つ。待っている間に盛り上がる期待と完成の喜び、誰でも簡単に作れる手軽さが、鳥はむの魅力だ。もし失敗したとしても「ゆで鶏」として食べられるし、スープも無駄にはならない。ふだんは料理をしないという人もチャレンジしてみては?