WML【だぶりゅうえむえる】

【国内記事】 2001年1月29日更新

 WML(Wireless Markup Language)は,WAPで使われるマークアップ言語である。WAP(Wireless Application Protocol)は,携帯電話やPDAなどで使われる,世界標準のプロトコルであり,日本ではauグループとツーカーグループが「EZweb」として採用している。WAP,およびWMLは,世界中の関連企業が集結するWAP Forumで,その仕様が取り決められている。

 WAPで利用できるマークアップ言語には,WMLのほかにその原型となるHDML(Handheld Device Markup Language)があり,ほとんどのWAP対応サイトはHDMLで記述されている。これは,これまでのWMLは表現能力がHDMLよりも劣っていたため,WAPの中心的存在であるOpenwave Systems(旧Unwired Planet→Phone.com)が開発したHDMLが積極的に利用されたためだ。

 一方WMLは,1998年4月のVer.1.0策定後,2000年2月に最新版のVer.1.3が公開されている。今後の開発は基本的にWML優先となるが,米国とカナダではHDMLのみをサポートする端末が販売されている事情もあり,WMLが主流となるのはまだ先のようだ。

 XMLをベースにしたWMLとHDMLはいずれも,複数のカードとそれを収納するデッキという構成になっている。カードはブラウザの1画面に相当するもので,このカードを入れ替えることで,画面の切り替えを行っている。そのため画面サイズはあらかじめ決まっており,iモードのような上下の画面スクロールというものはない。

 複数のカード部が記述された,1つのページに相当するのがデッキである。デッキは拡張子が".wml"または".hdml"となり,もちろんPC用のWebブラウザで見ることはできない。そこでWML/HDMLをPC上で確認するためのUP.Simulatorという専用ツールを,以下のサイトから無償ダウンロードすることができる。また,ネットワーク上にはHTMLからWMLに変換するためのゲートウェイがあるが,画像形式(BMP)やiモード用のリンクなど多くの違いを吸収できずあまり実用的ではない。

HDMLとWMLの機能の主な違い

機能 HDML WML
DISPLAYカード
CHOICE/SELECTカード
ENTRY/INPUTカード
NO DISPLAYカード
テキストとアンカーの中での画像
変数
デッキアクセス制御
デッキキャッシュ制御
タイマー ×
多岐選択リスト ×
ブックマーク ×
ネストされたアクティビティ ×
ラベルと選択肢の中での画像 ×
モバイルによるプリフェッチ ×
リンク用のキーアクセラレータ ×

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[江戸川,ITmedia]

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