端末【たんまつ】

【国内記事】

2001年4月9日更新

　携帯電話のシステムにおける基地局に対して，移動局と呼ばれるのが携帯電話機そのものである。これは無線設備として位置が固定されず，自由な場所で使えることを意味している。正確には電気通信業務用無線局の「陸上移動局」に分類されるのだが，現実に携帯電話機を移動局と呼ぶ機会はあまりない。なお，PHSは陸上移動局ではなく，免許を要しない無線局という扱いである。

　携帯電話・PHSの電話機を総称して端末と呼ぶことがある。これも非常にあいまいな用語ではあるが，基地局のBSやCSに対して，PS（Parsonal Station）と呼ばれることもある。J-フォンでは携帯電話無線機と呼んでいるが，これも正式な名称というわけではない。しかし，電話機を含むこうした機器は，一般的に通信端末，あるいは端末機器と呼ばれており，便宜的に端末と呼ぶのは間違いではないだろう。

　メーカーで製造された端末は，あらかじめ定められた技術基準を満足しているかどうか，公的な第三者機関による検査が義務付けられている。その検査機関が財団法人テレコムエンジニアリングセンター（以下，TELEC）と，財団法人電気通信端末機器審査協会（以下，JATE）だ。

　TELECは無線設備の検査機関として総務省（旧・郵政省）の指定を受け，技術基準適合証明業務，および測定器等の較正業務を行っている。携帯電話の製造番号近くにある[R]XAB0009などというのが適合証明記号である。

　一方，JATEは電気通信回線に接続する端末の技術基準への適合認定業務を行う機関として，やはり総務省の指定を受けている。こちらは[T]A00-0766JPなどという認定番号が，やはり製造番号近くに見つかるはずだ。

（図版：http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ rd/tech/images/bas08.gifより）

（図版：電話機のバッテリ部分にある番号をクローズアップ）

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