MIDP【えむあいでぃーぴー，みっどぴー】

【国内記事】

2001年4月23日更新

　J2ME CLDC仕様は，携帯電話やPDAなどのさまざまな製品に応用されているが，ユーザーインタフェース部分はそれ自身で定義されておらず，MIDP（Mobile Information Device Profile）と呼ばれるプロファイルで規定されている。MIDPの位置付けはiアプリのiモードJavaとまったく同様だが，両者の間に互換性はない。NTTドコモの独自仕様であるiモードJavaに対し，MIDPはJavaの標準化プロセスであるJCP（Java Community Process）によって策定されている。

　J-フォンではJava対応端末にMIDPを採用することを決めている。KDDIもJ-フォンとの互換性を持つ端末の採用を正式に発表しており，こちらもBREW登場まではMIDPを利用することになる。そのため，携帯電話で動くJavaは，国内において大きな2つの仕様に分かれたことになる。

　J-フォンではMIDPの拡張APIとして，JSCL（J-PHONE Specific Class Libraries）と呼ばれる独自の機能を用意し，2Dのスプライト処理や，3DポリゴンエンジンをJavaから利用できるようにした。このことにより，携帯電話の表現力が大幅に広がったことになる。

　JSCLによって，電話機能やメール機能の制御をJavaで実行することも可能になる。iアプリではできなかったハードウェアの制御ができるということが，MIDP/JSCLの大きなセールスポイントとなっている。ちなみにこの仕様は英Vodafoneと共通化する予定で，世界標準を目指すという。

（図版：http://java.sun.com/products/midp/ images/architecture.wireless.gifより）

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