孤高の狼,カシオC409CAカシオ製cdmaOne端末,C409CAを実際にテストとして使用してみた。機能面では突出した部分はないが,外観などはなかなか魅力的な端末となっている。
持った瞬間,自分が強くなったかのような錯覚にとらわれる。「C409CA」はそんな端末だ。 auが発売したカシオ製のcdmaOne端末C409CA(2月20日の記事参照)。EZwebに対応し,EZ@mail対応でおしゃべりモードにも対応している。現在10機種からなるC4xxシリーズの中でもひときわ目立つそのスタイルは,その高い耐水,耐衝撃性とあいまって,なかなかの味わいを出している。 まず手にとってみる。けっこうな重量感。見た目のごつさどおり,重さ112グラムはストレートタイプとしては,重めの部類に入るだろう。横幅も23ミリとけっこうあり,武骨な手触りは好みが分かれるところ。手のひらの小さい女性には持ちづらい点もあるかもしれないが,ワイルドさを求める人にはしっくりくるだろう。 外見的な部分に関してもう少しいうと,この端末,随所にネジ穴があるのが珍しい。通常の端末では極力隠されているネジ穴が堂々と露出されており,まるで分解もいとわないかのような構造だ。アンテナもネジ方式で本体と接続されており,簡単にとり外せるのだが,この方式にしたのは防水機能ということと関係があるだろう。 外見上のこだわりはストラップにも表れており,最初から3種類のバックルが付属している。バックルを取り替えることにより,首からも,ベルトからぶらさげることもできるわけだ。 またこの端末はJIS保護等級7相当の耐水性を持っており,「水深1メートルの水槽に携帯電話を沈めて30分放置しても,電話機としての性能を保つ」(カシオ)。これは「C303CA」からの機能を継承したものだ。 耐水性のある端末としてはNTTドコモからもiモードに対応した「デジタル・ムーバR691i GEOFREE」が発売されているが,そちらは耐衝撃性に関しては何も言及していない。本機はさすがカシオ,耐衝撃性と耐水性を兼ね備えたまさに「携帯電話界のGショック」ということができるだろう。 機能的には突出したものはなしさて今度は気になる機能面について見てみよう。まず画面表示だが,少々暗い。カラー表示であるものの,画面の暗さが災いし,反射型STN液晶の中でも迫力不足は否めない。また着信音だが,最大音量にしても,シャープ製のJ-SH05などの端末と比べるとそれほどの音は出ない。 文字入力に関しては,ダイヤモンド型の入力キーは横方向の選択が少し違和感がある。ただし,縦方向の操作を多くするなどメニュー構造に配慮がなされている。変換の際に候補の単語が一覧表示されないのも気になるところ。1つずつ候補が適合するか否か順送りにしなければならないのではツライだろう。 さらに言うなら,英数小文字などは入力中,画面で判別しにくい。特に「m」と「n」の区別などはかなり困難だ。これはそもそもの画面の暗さもあるだろうが,今後改善してほしいところではある。 優れた形式美上記のような難点はたしかに存在するし,まだほかにも待ち受け画面によっては時計表示できないなど,問題点はある。しかしこれらを補って余りあるほど,この端末にはほかにない独自性がある。 そう,この頑健性を求めるという方向性である。 携帯電話はこれまで,さらに軽く,さらに薄くをめざして設計されてきた。現在ではドコモの「P158」など,60グラムを切るような端末も存在する。本機の約半分である。しかしこの端末にそんなことは関係ない。あくまで頑丈さ,あくまで防水機能を追求するのである。 この端末のユーザーは,重さなど気にしない方がいい。この端末は強いのだ。少々水たまりに落としたぐらいではびくともしない。筆者はズボンの尻ポケットに携帯を入れていて端末を真っ2つに折ってしまったユーザーを知っている。そんなへなちょこな現象はこの端末に限って,ない(と思う)。 現在強度ということをセールスポイントにしている端末メーカーはカシオ1社しかない。3種類のストラップにより腰からぶらさげ,荒野をゆく。そんな使い方が似合うこの端末は,現在の携帯業界において「荒野をゆく一匹狼」なのである。 関連記事 [杉浦正武,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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