「@irBitway」のソフトウェアベスト10──意外なソフトもランクイン凸版印刷が運営するPDA向けソフトウェアのセレクトショップ「@irBitway」。同サイトのベスト10には,ユーザー層からは想像できない意外なソフトも……。
PalmデバイスとPocket PC向けの有料コンテンツを販売する「@irBitway」。従来からあるシェアウェアのほか,凸版印刷が独自に開発したコンテンツをラインアップすることで,オープン当初はコンテンツプロバイダ30社70タイトルだったタイトル数も,2月中旬には50社以上100タイトルになった。 「オープンから3カ月。思ったよりは順調に会員数が伸びている」と話すのは,凸版印刷モバイルbitwayプロジェクト推進チームの須山広美氏。携帯電話に比べてコンテンツの料金が高いこともあり,サイトがオープンするまで数字を予測しにくい部分もあったが,蓋を開けてみると,「ユーザーにとって必要なコンテンツであれば,単価が高くても買ってもらえることが分かった」という。 凸版印刷の分析データによると,1回あたりの平均購入単価は1738円。「携帯電話よりユーザー層の年齢層が高いので,コンテンツの質で商品を選ぶことはあっても,金額で選ぶことは少ないようだ」 (須山氏) また,サイトオープン前には「ゲームなどのコンテンツが売れると思った」が,実際には辞書や学習ソフト,ユーティリティなど,「実用的なコンテンツが健闘している」 (同)。それを示すように,2月20日までの累計売り上げベスト10には,TOEIC対策ソフトの「Pocket Tutor for Palm OS」やWebブラウザの「@ireXiino」,画面モード・解像度切り替えツール「JS Landscape」,「すらすら旅行英会話Pocket PC」などが食い込んでいる。
11月30日から2月20日までの累計売り上げベスト10 (Palm)
11月30日から2月20日までの累計売り上げベスト10 (Pocket PC)
上の表の中で★が付いているタイトルは,凸版印刷がコンテンツプロバイダと共同で開発したタイトル。PDAフライデーや50選ラーメンシリーズなどの“PDA向けグラビア誌”的なダウンロードマガジンは,凸版印刷が特に力を入れている分野だという。ダウンロードマガジンは,ジャンル別販売実績では30%で第1位。ゲーム・エンタテインメントが22%,インターネット・通信が12%と続く。 「50選シリーズラーメンや,50選シリーズ温泉などのコンテンツは,当初,画像を盛り込みすぎてデータ容量が大きくなってしまい,どの写真を削るかで社内で議論を重ねた。結局,『目的の場所にたどり着けることを最優先する』ということで,地図をきれいに見せることになった」 (須山氏)
@irBitwayユーザーを分析すると2月20日までの@irBitwayを利用するユーザーを分析すると,8割をPalmユーザーが占め,Pocket PCユーザーはこれからだという。会員数の男女比は,男性93%,女性が7%,年代層は30代から40代が中心となっている。これは,PDA市場の割合とさほど変わらないと見られ,Pocket PCユーザー,女性ユーザーの獲得が今後の課題となりそうだ。 Pocket PCのランキングでは,思わぬソフトが健闘している。「Pocket PCユーザーの会員は,働き盛りの男性が中心。だっこちゃんダイアリーやハローキティダイアリーが最近のベスト10に入っているのは謎のひとつ」 (須山氏)
@irBitway,今後の展開は@irBitwayでは,コンテンツ拡充のために,テキスト主体の電子書籍にも参入する予定があるという。「会員からの要望も多く,現在コンテンツのコンセプトや最適なビューワの選定など準備を進めている」 (須山氏) コンテンツは,売り込みのあった出版社を中心に進めているが,自費出版コンテンツのような草の根的な作品も盛り込んでいく予定だと須山氏はいう。「そこそこのクオリティを持つ作品なら,100円ぐらいの価格設定であれば読みたいと思う人も多いのではないかと考えている。新人発掘の場にもなり,@irBitwayの独自性を出していく上でもプラスになると思う」 (須山氏) 同氏はまた,新しいタイトルばかり目立たせるのではなく,古いタイトルをピックアップして紹介するようなサイトの構成にしたいとも話す。「新しいタイトルと古いタイトルを攪拌して紹介し,新旧にかかわらず,ユーザーが必要とするタイトルを見つけやすいサイトを目指す」 (須山氏)
関連記事 [後藤祥子,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新スペック搭載ゲームパソコン
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
FEED BACK |