日立,次世代携帯向けに「SH-Mobile」

日立が携帯向けアプリケーションプロセッサの量産を開始する。既にWebブラウザやJavaプラットフォーム,動画再生技術など豊富なミドルウェアが対応済みだ。

【国内記事】 2002年4月15日更新

 日立製作所は4月15日,組み込み向けRISCプロセッサ「SuperH」に,次世代携帯電話端末向けの「SH-Mobile」シリーズをラインアップしたと発表した。第1弾製品を5月から量産する。


 端末のベースバンドLSIと接続し,音声や動画などのマルチメディアアプリケーションを専用に処理するプロセッサ。ベースバンドLSIはSRAMとして認識するため,ベースバンドLSI側からの制御が容易に行える。マルチメディア処理部分をベースバンドLSIから切り離すことで,端末開発の短期間化と性能向上を図れるとしている。例えばMPEG-4の動画再生であれば,「種類にもよるが,QCIFサイズの動画を秒間15フレームのパフォーマンスで再生できる」(日立)。

 SH-Mobileは,これまで「SMAP」と呼ばれていたもの。既にACCESSのWebブラウザ「Compact NetFront」や,Javaプラットフォームのアプリックス「JBlend」,エイチアイの3Dポリゴンエンジン「Mascot Capsule Engine」,オフィスノアの動画再生技術「Nancy Codec」,ナビタイムジャパンの地図描画エンジン「Mviewer」などが対応している。

 コアはDSP機能を搭載した32ビットRISC「SH3-DSP」を採用。キャッシュメモリ32Kバイトとアプリケーション処理用RAM128Kバイトも内蔵する。ハードウェア画像アクセラレータやカメラモジュール,フラッシュメモリなど各種周辺モジュールとのインタフェースも搭載した。電源をモジュールごとに遮断するスタンバイモードを搭載し,同プロセッサ追加による消費電力増加を抑えたという。

 第1弾製品「SH7290」は動作クロック133MHz。240ピンCSP(13×13ミリ。0.65ミリピンピッチ)と256ピンCSP(11ミリ×11ミリ,0.5ミリピンピッチ)の2種類がラインアップされる。1万個ロット時の単価は240ピンが2500円,256ピンが2600円。

 SH-Mobileを搭載した端末もこの春には登場する見込み。

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[斎藤健二,ITmedia]

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