Javaアプリ事始め 第8回:
3Dグラフィックスしよう その2(2/2)

【国内記事】 2002年4月26日更新

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モデルの作成

 次にAnimation Masterを使ってモデルを作成します。モデルを作成するには,それなりのモデルデータの理解とツールの習熟が必要です。市販の解説本などで概念や使い方を理解することをお勧めします。今回は2Dグラフィックスで作成した「づけ」のモデル化に挑戦します。


モデリング中


モデリング完了

モーションの作成

 次にできたモデルにモーションを作成します。モーションを作成するにはボーンを作成して,ボーンを動かすことで全体の動作をつけます。


ボーンの作成


モーションの完成

テクスチャの作成・貼り付け

 次にテクスチャを作成して,モデルに貼り付けます。表示したい面には必ずテクスチャを貼り付ける必要があります。テクスチャは128×128ピクセル(8ビットカラー)のビットマップにすべて収めます。


テクスチャ


テクスチャの貼り付け

レンダリングによる確認

 レンダリングして今までのデータを確認します。


レンダリング結果

モデルデータ,モーションデータへのエクスポート

 ここまでできたら次はデータの出力です。エクスポートメニューからbac,Traのエクスポートを選択してデータを出力します。Animation Masterの使用はこれで終了です。


Bacのエクスポート


Traのエクスポート

モデルデータ,モーションデータの確認

 エクスポートしたモデルデータとモーションデータをビューワで表示して確認します。


ビューワによるBac, Traの表示

ポリゴン属性の設定

 エクスポートしたモデルデータとモーションデータのポリゴン属性を設定します。半透明属性や環境マッピングの設定ができます。今回は使用しません。

Micro3D用データへのコンバート

 エクスポートしたモデルデータとモーションデータをJavaアプリで採用されているMicro3Dで対応している形式にコンバートします。OptionのMBACのバージョンはVer.2に設定します。MbacとMtraファイルへコンバートされます。


Micro3Dコンバータによるコンバート

 これでJavaアプリ用のモデルデータが完成しました。MbacファイルとMtraファイルとテクスチャファイル(bitmap)の3つをJavaアプリで読み込みます。さっそくこのデータを表示するJavaアプリを作成しましょう。

3Dグラフィックスサンプル

 今回紹介するJavaアプリはこちらです。jadファイルなどをダウンロードしてください(ZIP圧縮されています)。

 このサンプルではAnimation Masterで作成後,コンバートした「づけ」データを読み込んで表示します。モーションが設定してあるので,一定周期の動きをします。左右キーで「づけ」を左右回転移動させ,上下キーで拡大縮小します。「1」キーを押すと,モーションが一時停止します。

 実行の流れを確認すると,まずモデル表示のためにモデルデータとテクスチャを読み込み,そのテクスチャをモデルデータにセットします。モーションデータも読み込みモデルに設定します。

 次にレイアウトとエフェクトを設定します。今回は環境マッピングなどの特別な設定はしません。あとは視点を設定し,3D空間上の位置を決めて描画します。このサンプルでは100ミリ秒ごとにモデルを回転させて再描画しています。これで3Dのオブジェクトがモーションをし続けるコードの完成です。


3Dグラフィックスサンプル

 ソースコードを以下に示します。APIの詳細に関しては,JavaアプリAPIリファレンス(JavaDoc)を参照してください。

Sample3Db.java

Sample3Db.jad

 今回はJavaアプリ用のモデルデータの作成方法について解説しました。3Dグラフィックス用のデータ作成は少々難しいのですが,これを機にいろいろな3Dデータの作成に挑戦してみてください。その成果として3Dキャラクタを使ったゲームや待ち受けアプリなど作れると面白そうですね。3Dは苦労しますが,それに見合った結果も得られると思います。次回もお楽しみに。

執筆者紹介 コネクト 伊藤広明
株式会社コネクトは,携帯電話向け技術,特に携帯電話向けJavaに特化した開発会社です。ゲームなどエンタテイメント性の高いコンテンツ系ソフトウェアから,ビジネスエレクトロニックコマースに主眼をおいたアプリケーションに至るまで,幅広い分野の携帯電話向けJavaアプリケーション開発・サーバ開発にはじまり,クラスライブラリの開発,各種ツール類の研究開発,携帯電話向けJavaの開発ノウハウを活かしたコンサルティングも行っています。

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