FOMAはメールも第3世代? 人騒がせなFOMAのEメールドコモの3G携帯電話、FOMAはEメール機能も強化され、従来のiモードと比較すると送受信文字数が増加し、添付ファイルの自由度も増している。しかしこのFOMAのEメール機能、ちょっと人騒がせな仕様になっている
FOMAからのEメールで、ちょっとした迷惑を被っているのが「ライトEメール」(2001年10月の記事参照)を利用しているDDIポケットユーザー。
FOMAからのEメールが迷惑なのは、ライトEメールで受信すると毎回「添付ファイルあり」と表示されることだ。しかし実際には添付ファイルは存在せず、さらに「サイズオーバーで受信できなかった」と表示されてしまう。
左がライトEメール、右がEメールとしてFOMAからの表題のみのメールを受信したところ。ライトEメールでは添付ファイルあり、Eメールでは添付ファイルが大きすぎて受信できなかったことになっている。もちろん添付ファイルは存在しない ライトEメールは定額で受信し放題だが、受信可能文字数が少なく、添付ファイルも受信できない。ライトEメールとして全文受信できないメールや、添付ファイルの付きのメールを受信すると、Eメールとして全文受信を促すようになっている。しかしEメールとして受信しようとすると最低5円が必要。 その意味ではDDIポケットユーザーは実害を被っているともいえる。症状を把握している人はいいが、そうでないと「一体何を添付してきたの?」と思わず確かめたくなってしまう。 この症状はFOMAから送信されたEメールでほぼ必ず発生する。もちろん実際にはEメールにはファイルは添付されていないし、送信した側のFOMAユーザーも特別なことを行ったわけではない。つまりFOMAから送信されたメールが何かおかしいのだ。
この迷惑なEメールの原因はメールヘッダにある。FOMAから送信されたEメールでは、必ず「Content-Type:Multipart/mixed〜」がヘッダに付加されている。“このメールはマルチパートですよ”、つまり一般には添付ファイルがありますよ、という意味だ。
もっともFOMAからのEメールを、PCやDDIポケット以外のブラウザフォンで受信しても、同じような問題は起きない。実際に添付ファイルが存在しなければヘッダの「Content-Type:Multipart/mixed〜」は無視しているからだ。 では誰が悪いのか。もちろん送信側であるFOMAの責任は大きい。「N2002」「P2101V」の2台のFOMA端末からEメールを送信してみたが、症状は変わらない。ケータイからのEメールは実際にはメールサーバがEメールとしての体裁を整えていると思われるので、メールサーバ側の問題だろう。添付ファイルの有無に関わらず、ヘッダに「マルチパートですよ」という情報を付加してしまっているわけで、ある意味手抜きだ。 DDIポケット側のサーバにも問題が皆無とはいえない。ライトEメールではヘッダ情報を信じきってしまっているし、Eメールではヘッダ情報から添付ファイルが存在すると思いこみ、実際には受信されないので大きなサイズの添付ファイルが届いたものと誤判断してしまっている。 もっとも常識的に判断すればDDIポケットをあまり責めることはできないだろう。誤まったヘッダ情報でEメールを送信してくるのはFOMA、正確にはドコモのメールサーバだからだ。 この問題は、確認されている限りFOMAとDDIポケットという限られた組み合せで発生するものであり、遭遇するユーザーもさほど多くはないだろう。とはいえPC用でもDDIポケットの端末同様紛らわしい誤表示を行ってしまうメーラーが存在しないとはいいきれない。FOMAの拡販もいいけれど、こんなつまらない仕様は今のうちに改善しておいてほしいものだ。 関連記事 “個人ユーザー”に目を向け始めたFOMA FOMAの落とし穴──見えてこないコンテンツ [坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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