Mobile:NEWS 2002年8月5日 09:03 PM 更新

BREW向けインタフェースのフレームワーク登場

イベント処理、描画処理、通信のBREW向けライブラリ、「Sophia Framework」がソフィア・クレイドルから登場する

 KDDIが年明けにも導入を予定している、アプリケーション実行プラットフォーム「BREW」(3月8日の記事参照)。ネイティブアプリケーションに近いアプリケーションをダウンロード可能とする技術だ(7月15日の記事参照)。

 そのBREWの開発をサポートするユーザーインタフェースのフレームワークが、京都のソフィア・クレイドルから登場する。

 早くからBREW向けインスタント・メッセンジャーの開発を進めていた同社がぶつかった壁が、「BREWには、良いユーザーインタフェース(UI)の仕組みがない」(同社社長の杉山和徳氏)ことだった。「BREW標準のGUIにはマルチウィンドウの概念がない。メニューやボタンも、実際に使用するには完成度が低い」。

 「PCのWindowsのような感覚で、BREWでも使いやすいプラットフォームを作ろう──」。そうして開発が進めらたのが「Sophia Framework」だ。

ユーザーインタフェースの統一も目指す

 Sophia Frameworkは、BREW開発者にライブラリの形で提供され、イベント処理、描画処理、通信の基盤が用意されている。提供されるクラスを継承して、拡張していくことも可能だ。



 マルチウィンドウ処理は、「低スペック環境でも動作する独自アルゴリズム。ポップアップウィンドウなどを無理なく実現する」(同社チーフソフトウェアアーキテクトの堀口淳史氏)。

 BREWでは、Javaと比べて柔軟なSocket通信が可能だが、UIとの同期の取り方が難しいと堀口氏は言う。その点、Sophia Frameworkでは、「通信中にダイアログを出してキャンセルだけはできる」(堀口氏)ような仕組みが簡単に作れる。

 最終的に同社が目指すのは、BREWアプリケーションの操作感の統一だ。Sophia Frameworkを使うことで、ボタンやドロップダウンリストなどを共通化し、ユーザーはどのアプリケーションでも同じ操作感で扱える。いわば、WindowsのようにUIのパーツを共通にしようと目論んでいるのだ。「今の携帯のアプリケーションは、昔のDOS時代のように混乱した状況にある」(杉山氏)。

 Sophia Frameworkは既に「評価は行える段階」(杉山氏)。APIの公開のほか、ソースコードのライセンスも検討しているという。杉山氏は「(BREW関連のソフトウェアは)今後化ける可能性がある」と、海外の動向も含めBREWの将来性に期待している。

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▼ ソフィア・クレイドル Sophia Framework
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[斎藤健二, ITmedia]

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