128Kbps AirH"、CF型データ通信カードを試す(2/2)
CF型で気になるのは電波の送受信能力の低下だ。AH-G10が「感度命」といわんばかりにしっかりした可動アンテナを装備していたこともあり、内蔵アンテナとなった本製品の性能が気にかかる。128Kbpsパケットでは複数の基地局の電波を利用する関係上、最も弱い電波に通信速度が引きずられるからだ。 実際、AH-G10でぎりぎり通信できる(音声端末KX-HV200でもアンテナバー1〜2本程度)場所では、AH-H401Cは接続すらできない場合もあった。やはり電波レベルでの送受信能力の低下は避けられないようだ。 半面、おおむね4波がクリアに受信可能な場所での受信速度はそれほど大きくは変わらなかった。本製品がAH-G10を超えることもなかったが、10%以上の受信速度差が出ることもなかった。この程度の差なら運用上のメリットで相殺できる範囲だろう。
PDAでの使用感はどうだろう。筆者のiPAQ Pocket PCで本製品を32Kbps、128Kbpsの両方で利用してみた限りでは、128Kbpsは32Kbpsに対してメール受信(20通ほど連続)の場合は体感で2倍程度、Webブラウズで1.5倍程度。体感レベルで確実に速さを感じるが、ものすごく違うというほどではない。 もちろんこれはPDA側の処理能力の問題もある。特にWebブラウズはPDA側の処理能力が影響する。メールでも1〜2通の送受信では速度が上がる前に受信し終わってしまうので、32Kbpsと体感はほとんど変わらない。 余談だがAH-G10で利用できた複数の受信電波の感度表示コマンドは無効になっていた。元々メンテナンス用の機能だとは思うが、AH-G10では得られる送受信速度のいい目安になっており、便利なフリーソフトも多く登場していただけに少々残念なところだ(別のコマンドになっている可能性もあるが)。
高速つなぎ放題の利用シーンを広げるという意味で画期的な製品だが、気になるのは買い換え需要への配慮が足りないところだ。DDIポケットの場合、機種変更時に割り引きが適用されるのは10カ月の継続利用後だが、AH-G10の販売開始は本年2月。これまで128KbpsサービスではPCカードしか選択できなかったため、元々CFタイプが欲しかったのに仕方なくAH-G10を購入したユーザーも多いはずだ。例えばAirH"契約者からの買い換えなら、6カ月以上の継続利用でもいくらかは割り引きを適用するといった配慮があればと思う。 新規契約→旧端末の解約というユーザーが増えてしまては、DDIポケット側にもほとんどメリットはない。製品の魅力が大きいだけに配慮してほしい部分だ。 関連記事本多エレクトロン、AirH" 128Kbpsパケット通信対応CFカードを発売 日本通信、今秋にもCFカードの128Kbpsつなぎ放題サービスを提供予定 128Kbpsパケット対応AirH”カード 本多エレクトロン DDIポケット、128KbpsのAirH"サービスを3月26日開始 関連リンク 本多エレクトロン DDIポケット [坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 2/2 | 最初のページ モバイルショップ
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