Mobile&Movie 第28回
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作品名 | シェイディー・グローヴ(SHADY GROVE) |
監督 | 青山真治 |
制作年・製作国 | 1999年・日本 |
映画「シェイディー・グローヴ」の主人公、リカが使っているのはJ-フォンのDP185。リカが間違い電話をかけてしまったことから、物語は動き出します。この映画に登場するのは全てJ-フォンなので、ユーザーには懐かしい携帯があるはずです。
リカは恋人のオノと待ち合わせして、いつも通りのランチデートをする予定でした。しかし、待ち合わせ場所に現われたオノは浮かない顔。リカがワインを選んでいる間に帰ってしまいます。帰ってしまった訳を聞くだけのつもりが、別れを告げられたリカ。結婚も考えていたのに、それはリカのひとりよがりに過ぎなかったのです。リカは、自分を見失ってしまいます……。
オノと仲直りするために買ったワインでやけ酒を飲みながら、適当な番号をダイヤルするリカ。
「私、ふられたんです」
自分の身の上話をしようとすると、怒って切られたり、お説教をされたり、リカの気持ちは静まりません。さらに、リカは電話をかけ続けます。
「私、ふられたんです」
「どちらにおかけですか?」
「結婚したいって思ってた人がいて、ほかに好きな人ができたから、君とは別れるって言われたんです」
「具体的に結婚の話をしていたんですか?」
初めてリカの話を真剣に聞いてくれた相手は、自分の仕事のことで悩んでいたコウノでした。
「……」
「もしもし?」
「私の勘違いですか?」
「わかりません。でもあなたならできる。大丈夫」
自分を励ますように、リカを励ましたコウノ。リカは、もう1度オノに気持ちを伝える勇気をコウノから貰いました。花束を持って会いにいったリカを、オノは冷たく突き放します。オノの容赦ない言葉に深く傷ついたリカは、呼吸困難を起こし倒れてしまいました。
「助けて……」
携帯電話で呼んだのは、間違い電話の相手コウノ。こうして2人は初めて顔を合わせました。リカを自宅まで送り届けた時、コウノが見つけた1枚の写真。それは、リカが昔住んでいた家の近くにあったという森の写真でした。神秘的で吸い込まれそうな森は、リカの印象とともにコウノの心に刻み込まれました。
いくらオノに拒絶されても、結婚に執着するリカの行動は、ストーカーまがいになっていきます。コウノは、そんなリカのまっすぐ突き進む行動力に惹かれます。リカは、コウノの気持ちに気付くのでしょうか? コウノが憧れた森に辿りつけるのでしょうか?
今や社会問題となった“ワン切り”。見知らぬ電話番号でも、気になってかけ直してしまう心理が狙われています。この「シェイディー・グローヴ」は、間違い電話がきっかけで出会う恋の物語。こんなきっかけがあるのなら、間違い電話も悪くないと考えてしまうけれど、ロマンチックな展開があるのは、映画の中だけなのかもしれません。
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