iモードユーザーを悩ますカメラ付き端末ドコモは冬にかけてカメラ内蔵端末を次々と投入。「504iSシリーズ」「251iSシリーズ」がもうじきお目見えする。しかし、カメラは既に“標準搭載”機能となり、今後は動画対応やメモリカード対応が差別化要因となっていきそうだ
iモードユーザーは、携帯電話の購入を早まった……と後悔することになるかもしれない。この冬、主力端末メーカーから続々とカメラ付きの端末が投入されるからだ。 今年前半、NTTドコモは「カメラ付きは主流にならない」とタカをくくっていた。ところがJ-フォンがカメラ付き端末でシェアを伸ばす中、様子見の意味で投入した自社のiショット端末も大ヒット。 これがユーザーの混乱をもたらしたのは確実だ。一部のドコモ関係者の思惑に反してiショットが大ヒットした中で、FOMAの伸びは完全にストップ。iアプリをウリとした504iシリーズも、「504iは売れていないわけではない」(iモード企画部長の夏野剛氏)と反論させられる羽目に(8月29日の記事参照)。現在のドコモでは、第3世代の「FOMA」、iアプリの「504i」、カメラの「iショット」と、3つのハイエンド端末がほぼ並んおり、メディアからは「FOMAの敵は身内」と揶揄される始末だ。
この混沌とした状況は、この冬で一応収まるだろう。『iモードスタイル』をはじめ、各誌がスクープしている通り(10月22日の記事参照)、冬にかけて50xシリーズにもカメラが搭載されるからだ。カメラ+iアプリを搭載する504iSシリーズは、iモード端末の真のハイエンド製品として歓迎されるはずだ。 また同時期に251iシリーズも「iS」となり、数社が端末を投入してくる。 ただし、これまでと異なり、504iを出していたメーカーの中には504iSを予定していないところもある。2003年春といわれる505iまで待つことになりそうだ。また、カメラ関連機能だけ見れば、504iSよりも251iSのほうが上回っている部分もある。
J-フォンは2001年10月の「J-K05」を最後に、すべての新機種にカメラを搭載している(2001年10月の記事参照)。KDDIも、GPSやJavaよりもカメラ機能のほうが標準的な機能だとしている。今後は、単にカメラが付いているだけでは差別化の要因とならない可能性が高い。 差別化のポイントは2つほどありそうだ。1つは動画への対応。J-フォン端末では、動画をメールに添付できるムービー写メール対応端末が6機種を数え(10月24日の記事参照)、「J-SH09」「J-N05」などでは端末内に動画を保存する機能を搭載するなど対応が早い。動画フォーマットに特殊なハードウェアを必要としない「Nancy」を採用した恩恵ともいえる。KDDIおよびドコモでは、現在1機種を数える程度で、動画対応はこれからだ。 もう1つはメモリカードへの対応。現在のところ、対応しているのはJ-フォンが2機種、KDDIが1機種、ドコモが1機種。メモリカードへの対応についてはコストアップを懸念するメーカーも多く、なかなか対応が進んでいない。しかし、2003年にはカメラの画素数が100万画素に達し(10月2日の記事参照)、動画対応も進む中で、内蔵メモリだけでは容量不足になるのは目に見えている(10月23日の記事参照)。「来年はメモリカードが載ってくる」。こう見る関係者は多い。メモリカードスロットを搭載しながら、いかにコストを抑え薄型化するかにメーカーの技術力の差が出てきそうだ。
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