「これでもノートパソコンを持ち歩きますか?」〜シャープ、新ザウルスに自信640×480ピクセルと、PC並の解像度を実現した新ザウルス「SL-C700」。もう出張にPCはいらない──と言わんばかりの発言も飛び出し、シャープの自信のほどがうかがえる
「これでもノートパソコンを持ち歩きますか?」──この言葉は、新ザウルスの発表会中に首脳陣の口から2回も発せられた。VGA表示に対応、PCライクなキーボードを備えた「SL-C700」は、「PCと同じ画面レイアウトと情報量が欲しい」「小型軽量な端末が欲しい」という相反する命題を、CGシリコン液晶(10月22日の記事参照)の搭載でクリアした。 CGシリコン液晶の特徴は、高精細化が可能なことと、液晶シリコンの上にほかのデバイスを搭載できる点。SL-C700では、液晶のドライバを同一シリコン上に搭載しているという。「CGシリコン液晶を搭載したことで、高精細化や小型化、低消費電力が実現できた」(通信システム事業本部モバイルシステム事業部の宇野裕史氏)。 低消費電力を実現とはいえ、SL-C700の駆動時間は4時間50分。TFT液晶を搭載した「SL-B500」の18時間駆動に比べるとかなり短い。この理由について宇野氏は、SL-B500のバッテリーが1700mAh、SL-C700が1000mAhのバッテリーを使っていることと、「VGA表示では裏から照らすバックライトを強くする必要があり、LEDをより多く点灯させなければならない」ためだと説明した。
SL-C700の開発に当たっては、モバイルユーザーの用途を調査。その結果として出てきた、1)プレゼンテーション 2)ワープロで議事録 3)メール 4)インターネットやイントラネットへのアクセス 5)表計算ソフトによる在庫や見積もりのチェック──という用途をすべてSL-C700に盛り込んだという。 製品の説明に立った商品企画部長の藤原齋光氏は、自らの東京出張をSL-C700だけでこなすとどうなるかをデモンストレーションした。プレゼン用資料や訪問先の地図の取り込み、新幹線の中では音楽を聴いてくつろぐ。足りなかった資料はメールで送ってもらう──といったことがザウルスだけで可能なことをアピールした。
宇野氏は、パソコンの普及台数が2690万台、ADSL/FTTHへの加入が1000万件という市場動向から、年末には1000万人がブロードバンドを利用するようになると予測。また、年末には6000カ所にも達すると見られる無線LANスポットや、定額制PHSデータ通信サービスのの普及で「接続時間を気にせずインターネットにアクセスするモバイルブロードバンド時代が到来すると話す。 強化された「ザウルスショット」や「スマート接続」など、SL-C700で新しく追加された機能のいくつかは既に発売されている「SL-A300」でも有償バージョンアップで対応予定。3つのモバイルブロードバンド対応ザウルスを、利用シーンやニーズに合わせてユーザーは選べるようになる。 PDAの中におけるザウルスのシェアは「2002年上期で20%」(宇野氏)。ザウルスシリーズ合計で260万台を出荷したという。新しいザウルスは、「C700が月産2万台、B500が月産1万台」を目標に12月14日から発売される。 関連記事 VGA液晶+キーボードの「ザウルス」正式発表 シャープは、PDA「ザウルス」の新製品2機種を発表した。両製品ともLinuxを採用。それぞれ12月14日に発売する シャープ、VGA液晶のザウルスを参考展示 シャープが力を入れるCGシリコン液晶を使った次期ザウルスが展示された。VGAサイズの液晶とキーボードを備え、Linux OSを搭載。「ザウルスショット」や「ザウルスドライブ」機能も利用できる 今度はターンスタイルで登場〜年内発売予定のVGA液晶ザウルス CEATEC JAPAN 2002で初披露されたVGA液晶ザウルスが、今度はターンスタイルでお目見えした。説明員によれば、年内発売予定だという コンテンツビューワとしての新しいザウルス〜シャープ、Linuxザウルスを語る シャープは、プロセッサにIntel製XScale PXA210/200MHzを搭載、LinuxベースのOSを採用した新しいザウルス「SL-A300」を発表した。PCの情報をいつでもどこでも閲覧できるコンテンツビューワという位置づけだ 関連リンク SL-C700のニュースリリース SL-B500のニュースリリース [後藤祥子, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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