Mobile:NEWS 2003年3月5日 06:52 PM 更新

「2画面携帯に関する特許を取得」 名古屋のベンチャー

背面液晶を備える携帯電話が、ほとんど抵触する──という特許が取得されていることが分かった

 エイディシーテクノロジー(名古屋市)はこのほど、「2画面を有する携帯電話に関する特許」を取得したと発表した。折り畳み式でメイン液晶ディスプレイと背面ディスプレイを持つ携帯電話端末は同特許にほとんど抵触しているという。


同社特許の概要(Webサイトより)

 同社が取得した特許は「携帯型コミュニケータ」(特願平10−180964)。同発明は「公衆無線回線に無線によって接続され」「発信、または受信を行う無線通信手段」と、「無線通信手段を経由して公衆通信回線からデータを入力」または「データを送出する処理を行うコンピュータ」、さらに「コンピュータによって所定の画像を表示する第1のディスプレイと、第2のディスプレイ」を備え、さらに第1ディスプレイは待機時にはオフにでき、第2ディスプレイには受信待機中との表示を行うもの、だという。

 同社は同特許について、「コミュニケータとは、単なる電話機ではなく、インターネットに接続可能な通信装置のこと」と説明。一般の携帯電話端末に当てはめると、第1のディスプレイは折り畳み式端末のメインディスプレイに、第2ディスプレイは背面のサブディスプレイが該当するとしている。

 また一般の端末については、折り畳み時はメインがオフになり、さらに背面サブで電波の受信状態や電池残量などを表示しているとし、「現行の折り畳み式携帯電話機のうち、2画面を有するものは本特許のクレーム要件をすべて備えている」としている。

 同特許はまずペンコンピュータのような端末として1998年にオランダReem Propertiesが出願(特開平10−341290)。これは拒絶査定を受けた。これを買い受けた同社が2画面ディスプレイなどを請求項に含めた手続き補正書を2002年11月29日に提出、今年2月25日になって特許庁が拒絶査定を取り消し、同特許を認めた。

 同社によると、同特許は現時点では国内のみ。今後、同社が同特許に抵触すると見ている端末を販売しているメーカーに対しては「影響が大きいので、対応は検討中」だとしている。

 同社Webサイトによると、同社は1999年4月に設立されたベンチャー。足立国際特許事務所の足立勉弁理士が顧問を務めている。資本金は1億6060万円で、大株主はソフトバンク・インベストメントとビーアイジーグループ。同社が持つ特許として、電子TV番組表(EPG)と「無線通信を用いた集中検針システム」(テレメトリーシステム)などを挙げている。EPGについては2001年、携帯電話などからリモートで録画予約する「reserMail」をアイ・オー・データ機器と共同開発した。

関連リンク
▼ ニュースリリース
▼ エイディシーテクノロジー「2画面特許の説明」

[ITmedia]

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