日本で生まれてアジアで大きく育った〜加速するPHS市場日本生まれのPHSがアジア地域で元気だ。台湾、中国、タイ、ベトナムなどで普及の兆しが見られ、推定で2000万のユーザーがいるという
中国、台湾をはじめとするアジア地域でPHSが元気だ。DDIポケットの国際ローミングに関する発表会で、アジア地域のPHSの動向が紹介された。
「日本で生まれてアジアで大きく育った」と語るのはPHS MoU Groupの杉浦正一事務局長。アジア地域でPHSの人気が高い理由について、コスト面でのメリットが高いことを挙げた。「PHSは、設備投資や端末コストが安くすみ、既存設備を有効利用できる」。また、予算に応じて設備を拡張できるのも利点だという。 中国、台湾、タイ、ベトナム、フィリピン、インドなどのアジア各国で普及し始めており、「推定で2000万人以上加入している」(杉浦氏)。なかでも中国での普及がめざましく、正確な数字は未公開なので分からないとしながらも「1500万加入ぐらいといる」と推測されるという。 そのPHSの中国市場に既に切り込んでいるのが鷹山だ。役割を終えた基地局を中国に輸出、2〜3年後のデータ通信需要を見込んだ戦略を進めている(2月27日の記事参照)。 DDIポケットも、台湾とのローミング(3月18日の記事参照)を皮切りに、アジア各国とのローミングを目指すと語ったが、台湾以外で具体的に交渉に入っている国はまだないとしている。
DDIポケットの台湾でのローミング先となる「大衆電信」は台湾唯一のPHS事業者で、DDIポケットとの協力の下、システムの拡張を図っていく。同社は2001年に台北周辺でPHSサービスを開始、2002年2月には桃園、新竹にサービスを拡大し、2002年末には50万契約を獲得した(台湾の人口は約2200万人)。 既に携帯電話(GSM)の普及率が100%の台湾だが、データ通信利用が可能なことや、日本とのローミングが行えるなどの特徴が受けて契約者を伸ばし、2003年末で75万加入を狙っている。 大衆電信の副総経理、莊漢彬氏によれば、PHSを使ったモバイルデータ通信ユーザーはトータルユーザーの60%、GSMは4%以下であるという。「PHSの料金はGSMの料金の1/3から半分」といい、データ通信利用の好調さをアピール。2003年末には128Kbpsパケット通信の導入も計画している。 エリア展開も2003年1月から2004年6月を第2フェーズとして高雄周辺をカバーする予定。また年内にもPHS/GSMのデュアル端末を投入し、ユーザー層の拡大を図る構えだ。 こうした台湾の動向は、「PHSのショーケース」的役割を果たしており、アジア各国の注目を集めているという。 関連記事 DDIポケットのPHSが台湾で利用可能に〜4月1日から DDIポケットは台湾のPHS事業者「大衆電信」が提供するPHSネットワークを利用した国際ローミングを提供する。これにより、DDIポケットユーザーは、国内で利用しているPHSを台湾で利用可能になる 鷹山、7月に準定額PHS接続サービスを開始 鷹山は、7月の準定額制接続サービス開始に向け基地局の改修を進めている。ADSL、無線LANなどとの接続により、エリアの問題も解決していくという 関連リンク DDIポケット 大衆電信 PHS MoU Group [後藤祥子, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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