Mobile:KEYWORD 2003年3月24日 11:33 PM 更新

GRIC【ぐりっく】

海外での国際ローミングツールとして有名な「GRIC」は、現在Wi-Fiによる無線LAN接続もできるようになっている。同様の機能を持つ「iPassブロードバンド」も併せて解説する

 GRICは、米GRICコミュニケーションが提供するローミングサービスの総称。世界中のISPがGRICメンバーとして参加することで、それぞれのアクセスポイントを共用しながら国際ローミングを実現する。これまではダイヤルアップ接続が主なサービスだったが、Wi-Fi(IEEE802.11b)による無線LAN接続も始まったことで利用価値が一気に高まった。

 日本国内からは、@Nifty、BIGLOBE、So-netなどの大手ISP40社以上がGRICに加盟しており、それらの会員ならば普段利用しているユーザーIDとパスワードを使ってインターネット接続を行える。アクセスポイントの電話番号はGRICのWebページにHTML形式、およびCSV形式で公開されているほか、同社が提供するダイヤルアップソフト「GRICdial」を使って接続することができる。GRICdialには日本語版も用意されている。

 海外におけるダイヤルアップでの接続先は、ほとんどがアナログ回線で、一部でISDNなどが使われている。たとえば、米国のニューヨークシティでは、26カ所のアクセスポイントのうち6カ所がISDNだ(ただし日本のISDNは米国と仕様が違うため、日本から持ち込んだ機器は接続できない)。逆に日本のISPでは、PHS(PIAFS)のアクセスポイントが公開されている。

 無線LANのアクセスポイントはGRICのWebページでは公開されていない。各ISPのホームページで情報の公開、および専用接続ツール「GRIC MobileOffice」のダウンロードサービスを行っている。

 無線LANローミングはダイヤルアップのGRICローミングと混同しやすいため、「GRICブロードバンド」という名称を用いている。GRICブロードバンドは、無線LANを使ったブロードバンド接続サービスで、世界10カ国約1100カ所のアクセスポイントを利用できるようにしたもの。さらに米国では無線LANだけでなくイーサネットでの接続可能地域(ホテルなど)も対象になっている。

 GRICブロードバンドの利用料金は40円/分。請求は@niftyなどの利用料金と一緒に課金される仕組みだ。エキサイト、BIGLOBE、So-netなどもGRICブロードバンドを採用している。なお、GRICブロードバンドと同等のサービスに、米iPassの提供する「iPassブロードバンド」がある。専用の接続ツール「iPassConnect」には、ダイヤルアップ、無線LAN、イーサネットのアクセスポイントが用意されている。

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▼ エキサイトと米GRIC、海外629カ所で無線LANローミングサービス

関連リンク
▼ GRIC日本語ホームページ
▼ iPass日本語ページ
▼ @nifty GRICブロードバンド

[江戸川, ITmedia]

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