Mobile:NEWS 2003年4月11日 05:42 PM 更新

ブラウザフォンとしての「J3002V」(1/2)

通信料金定額の“Web見放題”──これを実現したのがAirH" PHONEの特徴の1つだ。iモードと同等のブラウザの実力をチェックしてみる

 Air"H PHONEはcHTMLに対応したWebブラウザを内蔵し、DDIポケットが提供するコンテンツはもちろんiモードの勝手サイトやPDA向け、PC向けに作成されたサイトのブラウズが可能になった。「J3002V」を用いてブラウズ機能をチェックしていこう。

待望のブラウザを装備し、定額利用も実現

 AirH" PHONEは単体でのインターネット接続機能を備え、内蔵のcHTML対応ブラウザでiモードの勝手サイト、PDA向けのサイトはもちろん一般のサイトもブラウズできる。既にメールでは定額が実現されていたDDIポケットだけに、ブラウザ装備は待望の機能といえる。

 もちろん画面サイズの問題、HTMLのサブセットであるcHTMLサポートということで一般のサイトのブラウズには大きな制限がある。例えばZDNetもブラウズすることは可能だが、あまり実用的ではない。しかし文字中心のシンプルなニュースサイトなどはそれなりに閲覧できる。


左からPC向けのYahoo!Japan、モバイルアクセス用のYahoo!Japan、ケータイ向けのMobile@nifty。PC向けのサイトでも文字中心であれば実用的にアクセスできる

 幸い、各サイトのPDA対応も随分と進んでいる。iモードの公式サイトはiモード端末以外からはアクセスできないが、PDA向けのサイトはアクセスラインの制限がないことが多く、PCからのアクセスと同様に小額課金が難しいため、無料で利用できる情報サイトも多い。

 例えばDDIポケットの提供するPDA向けのポータルサイト「クラブH"forPDA」からアクセスできるサイトは概ね快適に利用できる。


もちろん、こうしたサイトはiモード端末からでも本機とほぼ同様にアクセスできる。左がiモード端末のP504i、右がJ3002Vで同じPDA向けのサイトを表示したところ。表示文字数の違いなどはあるが、ほぼ同じ表示内容なのが分かる。表示速度は体感的にはP504iのほうが早いと思えるくらいだった。おそらくブラウザの処理能力の問題と思われる

 「iモードでいいじゃないか」という意見もあるだろうが、AirH" PHONEとiモードではパケット料金が比較にならない。料金面の詳細は別途触れる予定だが、AirH"フォンでは音声通話向けの料金コースでも0.1円/パケットとiモードの3分の1だし、料金コース次第では定額だ。さらにメールの送受信料金も同様だ。この低料金こそブラウザフォンとしてのAirH" PHONEの大きな魅力であり、価値でもある。

 例えばAirH" PHONEで「つなぎ放題コース」であれば、ブラウズ自体に多少無理があってもPC向けのサイトで情報収集する気にはなる。ダイヤルアップ接続にISPを利用すればどんなに画像を含んだサイトをブラウズしても定額料金しかかからないからだ。同じことはiモードでもできるだろうが、パケット料金を考えると、とてもではないが(少なくとも筆者は)やる気にはならない。

必要十分な機能を備えたブラウザ

 「J3002V」に搭載されたブラウザは、ケータイやPDAではお馴染みACCESSの「NetFront V2.0」。cHTMLをサポートしSSLにも対応、S-JIS/JIS/EUCの3つの文字コード、メール同様3段階のフォントサイズ、画像の圧縮表示やブラウズ時の表示/非表示をサポートする。現時点ではケータイ向けのスタンダードといえる仕様で、表示文字数やフォントサイズはメールと同じだ。


Webキーを押すとインターネットメニューが現れる。任意のURLの入力、ブックマーク、最後に表示したURLなどからサイトの表示が可能。任意のURL入力では入力履歴も利用できる。設定では応答待ち時間(60/90秒、無制限)、SSL証明書の確認やCookieの有効/無効なども設定可能

 Webアクセス中には文字コード、画像表示のオン/オフが切り替えられる。フレーム表示には対応しないが(しても実用性はないと思うが)、フレームごとに縦に並べられて表示され、特定のフレームが表示されないということはない。


Webアクセス中にはメニューキーを押すことでさまざまな操作が可能。画像表示は一時的に画像を表示するのではなく、画像表示のオン/オフ設定そのものを切り替える点に注意がいる

 画像は横幅がディスプレイに収まらない場合、自動的に収まるように縮小される。特定の画像だけ縮小されるためレイアウトに違和感を持つようなサイトもあるが、ディスプレイサイズを考慮すると仕方がない。ただし画像を統一して縮小する設定があってもいいとは思う。

 基本操作はメールとほとんど同じで(4月8日の記事参照)、上下キーで1行スクロールまたはリンクの移動。メール/メモキーでページスクロール。左右キーでアクセス履歴の移動──IEでいう「進む」「戻る」が可能だ。メール同様ページスクロールのもたらすメリットは大きい。

 ブラウズ時の表示速度は可もなく不可もなくといったところ。ケータイやPDA向けのサイトであれば画像サイズなども抑えられているのでストレスなくブラウズできる。もともと32Kbps、64Kbps程度でのインターネット接続を前提にしているからだろうが、32Kパケットでも十分だ。

[坪山博貴, ITmedia]

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