Mobile:KEYWORD 2003年4月30日 08:02 PM 更新

モックアップ【もっくあっぷ】

もっともモックアップを目にする商品の1つが、携帯電話かもしれない

 モックアップは、英語のmockup(mock-up)、すなわち模型のこと。本来は工業製品の試作段階で使われるものだが、mock=模造品と訳されるように、商品の原寸や質感などを消費者が購入前に確認できるようにと、本物に似せたサンプル品として供給されるようになってきた。携帯電話ショップの店頭に、カラフルなモックアップがずらりと並んでいる風景は、一般にも知られる。

 そもそも高額な商品を買う際には、自分の手で実際に触ってみないとその商品の価値を見極めることは難しい。テレビやオーディオ機器、白物家電などが電気屋に所狭しと並んでいるのも、機能やサイズ、使い勝手のよさなどを購入前に確認するためである。こうした家電品や携帯情報端末などは、実機を展示品として飾ってあることがほとんどだ。モデルチェンジなどの機会にそれらの展示品は役割を終え、「展示品限り」として格安でたたき売られる。

 ところが現在の携帯電話のように、日本全国いたるところの販売店で、多キャリア、多品種の商品が扱われるようになると、すべてを実機でそろえることは不可能となる。端末の再販やメーカーによる回収も現実的ではない。そこで、モデルチェンジ時に「使い捨て」が可能なように、模型が利用され、必要数に応じて販売店がキャリアから購入する。使用済みのモックアップはワゴンセールなどで「おもちゃ携帯、1台100円」などと売られていることもある。

 携帯電話のモックアップの外装部分には本物の部品が使われているが、中には重量や持ったときのバランスを再現するためにおもりが入っているに過ぎない。データ通信コネクタやバッテリパックなどはもちろん使えない。また、モックアップは、そのサイズや色、重量感の確認が重視されたためか、液晶部の確認には使えない。いわゆるハメコミ合成的な明るい表示パネルが再現されており、購入してから実機との差に愕然とした人もいたことだろう。

 だが、ここ最近になってモックアップの事情も変わってきた。カメラ付き携帯電話が一般的になってきた今、購入前に写真の写り具合を試したいというニーズが増えているのだ。そこでメーカー(キャリア)では、電源が入って実際にある程度動作する、本物志向のモックアップを店頭の片隅に用意し始めている。メーカーによってはこれをアクティブモックアップ、ホットモックアップなどと呼んでいる。色やデザインは旧モックアップで、カメラや操作性などはこの新モックアップで確認できるというわけだ。

[江戸川, ITmedia]

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