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2003年5月21日　00:25 AM 更新

リチウムポリマー電池【りちうむぽりまーでんち】

携帯電話に使われる部品の中でも、かなり重要な位置を占めるのが電池。リチウムポリマーは“次世代の電池”と期待された技術だ

　リチウムポリマー（lithium polymer）電池は、携帯電話やPDA、ノートPCなど、小型化・薄型化を目指すモバイル製品に利用される二次電池。iモード端末の「D251iS/D504i」、最近では米Palmの「Tungsten C」や、米HPのPocket PC「iPAQ h5450」などに採用されている。

　リチウムポリマー電池には、「電解質にポリマーを用いたリチウム電池」と、「電極の活物質にポリマーを用いたリチウム電池」の2つの意味がある。一般的に広く使われるのは前者の意味だ。

　リチウムポリマー電池は、リチウムイオン電池と同じように、電解質をプラス極のリチウム合金とマイナス極の炭素酸化物の活物質で挟んだサンドイッチ構造を持つ。両者が異なるのは電解質が有機電解液ではなく、ポリマー（重合と呼ばれる化学反応でできる化合物）であること。

　電解質に液体を使わず、ゲル（半固形）状のポリマーを用いるため、電池から液が漏れ出す心配がない。このことから、リチウムポリマー電池ではパッケージとしてソフトケースの選択が可能になる。電池を平たくして薄くしたり、実装部品の隙間にあわせたりと、軽さの実現だけでなく自由な形状への加工が可能になった。

　ところが、形状の自由度を高めれば高めるほど、量産化が困難になりコストが高くなる。また従来から使われてきたリチウムイオン電池と比べると、エネルギー密度が低いという弱点も指摘されている。既に商品化はされてはいるものの、当初「次世代の電池」と期待されていたほどの普及はしていない。

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