Mobile:NEWS 2003年5月26日 10:32 PM 更新

ニッケル水素電池【にっけるすいそでんち】


 ニッケル水素(Ni-MH)電池は、正しくはニッケル−金属水素化物(Nickel-Metal Hydride)電池の略で、通称、ニッ水とも呼ばれている。ニッカド電池(用語)とよく似た構造を持ち、正極にニッケル酸化物、負極に水素吸蔵合金(メタル・ハイドライド)、電解液に水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液を使用する。

 ニッケル水素電池は、ニッカド電池に代わる二次電池(充電と放電の繰り返しが可能な電池)として開発された。ニッカドに含まれるカドミウムがもたらす環境汚染の心配から、ニッケル水素電池ではカドミウムに代わって水素吸蔵合金を用いている。水素吸蔵合金は水素を吸蔵・放出するため、それを負極の充電・放電の仕組みに応用した。

 ニッケル水素電池はニッケルカドミウム電池と同じく、約500回程度の充電・放電が可能。公称電圧は1.2Vで 、ニッカド電池との互換性を持つ。ニッカド電池に比べると、エネルギー密度が高く、利用できる時間も1.5〜2倍以上と大幅に向上。また急速充電に優れているという特性を持つ。欠点としては、ニッカド電池同様に、自己放電やメモリ効果の発生が挙げられるが、メモリ効果についてはニッカド電池のそれより少なくなっている。

 ニッケル水素電池は、ノートPCや携帯電話のバッテリーとしても使われていたが、より高性能なリチウムイオン電池の登場により世代交代を余儀なくされた。だがリチウムイオン電池と比べると、急速充電性、耐過放電性、耐過充電性などに優れており、また価格も安い。現在ではデジカメなどのバッテリーや、家電品や玩具に使われる乾電池の代わりとして活躍している。ちなみに、本田技研工業のロボット「ASIMO」はニッケル水素電池で動いている。

関連リンク
▼ 松下電池工業 ゆかいな電池の森
▼ 三洋電機 電池なぞなぞアカデミー
▼ 三桜工業 Ni-MHバッテリ搭載製品

[江戸川, ITmedia]

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