Mobile:NEWS 2003年5月26日 08:11 PM 更新

Javaが高速起動〜「J-SH53」インプレッション

メガピクセルカメラにQVGA液晶、その他各種機能が惜しみなく搭載されたJ-フォンの「J-SH53」。Javaの起動やWebブラウザの動作が高速化され、きびきびと動くのが印象的だ

 5月22日に首都圏4店舗で限定発売された、J-フォンユーザー期待の「全部入り」モデル「J-SH53」(4月24日の記事参照)。最大のウリは、やはりメガピクセルカメラだが、この点は荻窪圭氏にお任せするとして、全体的な使い勝手などのインプレッションをお伝えしよう。

Java、WebはJ-フォン端末最速か

 J-SH53で一番驚かされたのは、Javaアプリの起動の素早さ。内蔵アプリの起動に要する時間は、それこそ1−2秒といったところ。これは賞賛に値する。

 Javaアプリの最大容量が256Kバイトになり、ナムコの「リッジレーサー」(4月25日の記事参照)など3Dのゲームが楽しめるというのも大きな特徴ではある。しかしそれ以上にこの起動の素早さで、Javaアプリの利用の敷居がぐっと下がるはずだ。これまで起動時間の長さにイライラしてJavaを使わなくなってしまった人も、この起動の速さならもっと使ってみようと思うだろう。

 重い重いと言われ続けてきた5Xシリーズのブラウザも大幅に改善されている。これまでは、通信速度以前に、画面の描画が遅かったり、ひとつ前のページに戻るなどのアクションすら、やたらと時間がかかったりしていたが、これらがサクサクと気持ちよい速さで動くようになった。


これまでは画像入りのサイトにアクセスすると、描画が遅くイライラすることもあったが、それが改善されている

 JavaアプリとWebブラウザの挙動に不満を持っていたJ-フォンユーザーなら、これだけのために機種変更をしても悔いは残らないはず。ちなみに筆者はさっそくシャイン・ベージュを予約してしまった。

写真だけじゃない──テキスト表示も生きるQVGA液晶

 J-フォンのシャープ製端末としては、「J-SH010」(3月18日の記事参照)に続いてのQVGA液晶搭載となる。NTTドコモの505iシリーズ発表以降、「ハイエンド端末の液晶はQVGA」という流れになりつつあり、「QVGAを搭載しただけ」ではアピールできない状況だ。それを使って何を実現するかが問題になってくる。

 J-SH53の場合、その液晶の美しさ、高精細ぶりは圧巻。画像表示はもちろん、文字(フォント)もくっきりはっきり表示されるので、テキストデータの閲覧に最適だ。

 メール閲覧時には、文字のサイズは大、中、小の3種類から選択でき、それぞれ画像サイズを等倍ないし2倍に拡大したものを表示させることができる。つまり、計6パターンの表示方法が用意されているというわけだ。


左から文字サイズが、大、中、小の順。文字のサイズだけでなく、フォントの視認性の高さもうれしい

 日本語入力も予測変換に対応するなど、使い勝手もぐんと増している。


例えば「未承諾広告」という文字列を件名に含むメールを、受信時に特定のフォルダに移動させ、あとでまとめて削除することも


Webページの閲覧もQVGA液晶が生きる

Pocket PCでの閲覧と変わらぬ快適さ──電子ブック機能

 またJ-SH53には、電子ブックリーダ機能も搭載されている。携帯電話から直接本体にダウンロードするのではなく、PCのWebサイトや街頭キオスク端末で販売されている「XMDF」(用語参照)フォーマットの電子書籍をSDカードに入れて閲覧する。

 本文は、縦書き/横書きのいずれかを選べ、文字サイズも変更できるので、自分の好みや視力に応じた形で、電子ブックを楽しむことができる。

 書籍の起動はXScale搭載のPocket PCで同じ書籍を立ち上げた場合とさほど変わらない速さ。ページ送りももたつきがなく、快適に読めるだろう。

XMDFフォーマットの書籍は、「シャープスペースタウン ザウルス文庫」「PDABOOK.JP」「電子書店パピレス」「@irBitway」などから購入できる

SDメモリーカードは、128Mバイトまで正式対応

 マニュアルによれば、使用できるSDメモリカードは同梱の8Mバイトから、16Mバイト、32Mバイト、64Mバイト、128Mバイトまで。試しに256MバイトのSDメモリーカードを挿入してみたところ、特に何の問題もなく利用できた。しかしこれは自己責任において使うことになる。


SDメモリカードスロットの位置は、J-SH52のヒンジ付近から本体左側面に移動した

Vodafone色を色濃く打ち出した初の端末

 J-SH53のボディデザインは、良くも悪くもすっきりのっぺりした雰囲気。凹凸感があまりなく、中央の背面液晶とその上にある赤外線ポート、スポットライト発光部、カメラのレンズだけを見ると、最新端末らしい新鮮さはそれほど感じられない。

 しかし今までとは何かが違う。そう、これまで「J-PHONE」ロゴがあったであろう場所に、スーパーマリオのファイヤーボールのようなVodafoneの「スピーチマークロゴ」が描かれているのだ。

 ついに名実ともに、J-フォンは英国紳士のものになっていくのか……という想いが胸をよぎる。そういえば東京デジタルフォンからJ-フォンに社名が変わった頃は、街頭でJ-フォンロゴシールが配られていだ。今回もそういうのはあるのだろうか?



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[吉岡 徹, ITmedia]

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