Mobile:NEWS 2003年7月4日 10:43 PM 更新

野田幾子のFOMA日記
ともに過ごしたFOMAに思うこと

「うわ、デカッ!」と、ZDNet Mobile編集部から届いた「FOMA P2101V」に驚いてから約4カ月。それまでFOMAとは全く縁のなかった、一人の携帯電話ユーザーは、今やFOMAに全面的に乗り換えるつもりだ。

 約4カ月に渡ってFOMAを使ってきたが、当初考えていた「端末が大きく重くて通話料金が高く、使えない」というイメージは払拭された(P2101Vは端末が大きいおかげで持ちやすく、電話しやすいとも言えたわけだが……)。

 それは「P2102V」が、P2101Vよりもコンパクトになったこと、通常利用に支障がないくらいバッテリーのもちが延びたことにによるところが大きい。

 FOAMを使っていて私が気に入った点をいくつか挙げてみよう。

データの送受信がとても速く感じる

 特にP2102Vで撮った画像を送信するときに、送受信が速いのはありがたかった。添付ファイルとメール本文を合わせたデータ量が全角5000文字分(1万バイト)の場合で4−5秒といった具合だ。VGAで撮った画像も「大容量画像添付」モードを選べば送信でき、こちらは15−18秒程度だ。通信速度が最大でも9600bpsの「SH251i」では、iショットメールを送るのさえ10秒程度かかっていたので、送るのが億劫になることもあった。しかしFOMAを使うようになってからは「その気」になることも増えた。

音声通話がきれい

 長年、音声がクリアなPHSユーザー(現在はDDIポケットのH")だった私は、「SH251i」の音質に納得できないものを感じていた。FOMAは音声の状態が非常によく、固定電話にも引けをとらない点が気に入っている。

テレビ電話機能が思いのほか面白い

 当初「なんか恥ずかしいし、使う人なんているのかね」と、懐疑的だったテレビ電話。これも実際使うようになってビックリ、なかなか面白いのだ。テレビ電話に慣れると、音声通話のみの電話がちょっと寂しくなってくるほどだ。ただし双方がごきげんな楽しいテレビ電話はいいが、原稿の催促やお叱などはやはり音声通話かメールのほうが……。


メニューリストの「iモーション」を選ぶと、対応コンテンツがずらり。画面上に「2051・2102V・2701シリーズ対応」と書かれていると、(対応してないiモードサイトもあるだけに)なんだか気分がいい(左、中)。iモーション対応コンテンツの中にあった「フジニュースネット」(右)。「動画ヘッドラインサンプル」が用意されており、174Kバイトのムービー(約17秒)がダウンロードできる。約5−6秒でダウンロードできムービーの画質も悪くない。音声付きなので、イヤホンマイクがない状態で「通勤時間に見るか」とムービーを再生しまった時には度肝を抜かれた(イヤホンなしでも音声内容は、はっきりとクリアに聞こえる)

気になる通話エリアは?

 FOMAといえば「圏外になりやすい」「つながらない」という話がちらほら聞こえていたが、私の生活圏内(東京23区内)で困ることはほとんどない。山形県に持っていっても使えたのには感動した。

 ただし、電波状況を示すゲージがどうも怪しい。確かに3本立っているから使おうとしたのに、電話をかけようとすると「圏外」になってしまったり、iモードを使おうとすると「つなげません」といわれてしまったり。そう頻繁にあるわけではなかったが、「うわ、騙された!」と悔しく思ったものだ。

 また、長年H"が手放せない理由の1つに、「地下鉄の駅で使える」というがある。いざFOMAだけを使う生活になると、「あ、時間があるから電話しておかなくちゃ」と思った地下鉄の待ち時間に使えないのが少々もどかしい。それでも東京23区内では新宿駅(都営線や京王線など、地下にある駅のプラットフォーム)が使えるようになっていた。急激な普及はムリというものだろうが、地下駅へのエリア拡大もぜひ検討してもらいたい。

端末、プラン選びも慎重に

 私はZDNet編集部からP2102Vを借りていたので「面白い!」と思ったことは何のためらいもなくガンガン使っていた。テレビ電話しかり、着メロやiアプリゲームのダウンロード、画像やiモーションの送受信しかり。しかし冷静に考えると、その分お金がかかっているわけで、自分で契約するならプランは慎重に選びたいところだ。

 周りのFOMAユーザーに「FOMAの調子はどう?」と聞くと、一様に「パケット代使いすぎた」とうなだれている。特に、FOMAで撮った画像をメールにて添付することでWebにアップできる「fotolog」「Yapeus!」ユーザーに多い。


携帯電話からメールを使って画像をアップできるfotolog。FOMAは画質もそこそこいいし、撮ったらすぐに送れるので、一度やり始めたらハマってしまうのだ。Blogなので、自分がアップした画像を見た人がコメントを付けてくれるのが人気の秘密

 「野田さんのは借り物なの? じゃあ借りてるうちにバンバン画像をアップしたほうがいいよ!」などと半ば本気で忠告(?)する人も。彼はあまりにパケット代を使ったことに度肝を抜かれてしまい、パケットパックの申し込みにドコモショップへ駆け込んだという(金額は教えてくれなかった)。

 では、自腹で購入しようとした場合、どのプランがよくてどれくらいかかるものなのか──と調べていたところ、「ピッタリ料金プラン 割引相談サイト」なるものを見つけた。NTTドコモが提供する、料金シミュレーションサイトだ。


自分がどんな使い方をするか、どれくらい通話しそうか、どの割引プランを適用したいか──などを選べば、1カ月にかかる料金の目安を提示してくれる。ちなみにパケットパックは自発的に選ぶことができず、ある程度の使用量を超えるパケット数値を入力すれば自動的に適用する仕組み。あくまでも目安であり、実際メールの送受信やテレビ電話にハマってしまえばこんな金額を軽くオーバーしてしまうのだろう

 そろそろ「FOMA」な気分になってきた私にとっていいニュースなのは、端末のライアンアップがまた増えたこと。なんとテレビ電話対応機種が2つも出てきたのだ(6月16日の記事参照)。料金プランはもちろん、新しいテレビ電話FOMAの使い勝手も気になるところ。今後は自腹で購入した端末の使い勝手やサービス、料金について、随時レポートしていきたい。



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関連リンク
▼ パナソニック モバイルコミュニケーションズ

[野田幾子, ITmedia]

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