Mobile:KEYWORD 2003年7月22日 01:39 PM 更新

OFDM【おーえふでぃーえむ】

携帯電話のCDMAと並んで、近年変調方式の主流になってきているのが「OFDM」。無線LANやETC、地上波デジタル放送に使われるほか、第4世代携帯電話でも応用が想定されている。

 OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)とは、無線LANやETCなどで使われる変調方式。FDM(周波数分割多重方式)に「Orthogonal(直角の、直交 の)」を冠したとおり、直交周波数分割多重方式と呼ばれている。ODFMは、フェージングやマルチパスに強いという特徴があり、ゴーストの発生を嫌う地上波デジタルテレビでも導入されている。

 そもそも多重方式とは、ひとつの通信回線上に複数の信号を重ね合わせる技術であり、周波数をずらしながら同じ帯域幅を割り当てていく、周波数分割多重がその代表であった。携帯電話のアクセス方式では、第一世代のアナログ携帯がこの方式に相当する。

 これまでFDMでは、信号間の混信を防ぐため、それぞれの信号をある程度離して利用していた。しかしOFDMでは、それぞれの信号が重なってしまうくらいまで周波数間隔を短くしてしまう。このとき複数の搬送波を使うことで、多重化の効率を約2倍にまで高める。ではこれまでタブーとされていた信号の重なりを可能にしたものは何だったのだろうか。

 混信を起こさない多重化を実現できた理由は、まず多重化させる信号がアナログではなくデジタルであったこと。そして、信号を重ね合わせる際に、他の信号が出ていない周波数ポイントを選んでいること。マルチパス障害に備えたガードインターバルという、遅延波による干渉対策がされていることがある。



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近年OFDM技術を使った無線通信方式が多数登場している。マルチパスに強く周波数利用効率が高いOFDMは、IEEE802.11aやETC、デジタル地上波放送などで採用されている。

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OFDM技術を応用した広域データ通信技術が日本に上陸する。IEEE802.20として標準化を進める「flash-OFDM」をひっさげて、米Flarionが日本支社を設立した。flash-OFDMは、コストと速度の面で3Gを凌ぐ。

[江戸川, ITmedia]

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