Mobile:NEWS 2003年7月30日 05:11 PM 更新

Bluetoothが携帯電話を変える?〜Nokia 6650(2/3)


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強力なBluetoothサポートとPC連携

 さて、ビジネス指向の強い6650だが、ここではBluetooth機能にフォーカスして見ていこう。

 6650がサポートしているプロファイルは、ダイヤルアップネットワーク、ファイル転送、オブジェクトプッシュ(名刺交換)、ヘッドセット、シリアル、オーディオゲートウェイ。このうちシリアルは2系統が実装されており、片方をPC連携ソフトのPC Suiteで利用している。  PCとの間で認証を取ると、このうちヘッドセットを除くプロファイルをPC側のBluetoothサポートソフトから認識できた。画面ではヘッドセットも認識されているが、これは筆者が用意したBluetoothヘッドセットをPCが発見しているためである。

 なお、ここではIBMのThinkPad T40に内蔵されているBluetoothインタフェースおよびIBM製Bluetoothソフトを利用して接続させているが、ドライバによってはすべてのプロファイルをサポートしていない場合もある。ノキアジャパンでは、6650との相互運用が確認された機種を、今後案内していく予定とのことだ。


 ご存じのように、Bluetoothは接続するデバイスが相互に同じプロファイルを持ってないと接続できない。言い換えると、Bluetoothを搭載しているだけでは、単に“同じケーブルとコネクタ”をワイヤレスに置き換えているだけで、それを通じた通信の手順までは共通化していないことになる。

 たとえばRCAコネクタとケーブルは、アナログ音声、デジタル音声、コンポジットビデオなどで使われる。しかし(実際にはインピーダンスも異なるが、ここでは無視してほしい)、ビデオ入力端子をアナログ音声出力端子に接続しても正常には動作しないし、アナログ音声出力をデジタル音声入力につないでも何も起こらない。ビデオ出力を電送するためには、ビデオ入力のあるテレビ(もしくはビデオ)を接続する必要がある。

 Bluetoothが少々やっかいなのは、色分けされたRCAコネクタと違い、接続が目に見えず、プロファイルの数も非常に多いことだろうか。どのようなプロファイルが実装されているのか、製品カタログなどからはわかりにくいという問題もある。

 PCもしくはPDAとの接続であれば、6650はほとんどの機種と問題なくつながり、ワイヤレスでのダイヤルアップ接続を簡単に行える。Windowsマシンと接続すれば、アプリケーションが動作する6650用に提供されるPC Suite(現在β版で正式版はユーザーに無償配布される)を通じて、6650とPDAライクな連携が行える。

 6650はNOKIAの独自OSをコアモジュールとして採用しており、PCとの間でPDAと同様のシンクロナイズ機能(Outlookをサポート)を利用できるほか、PC Suiteを用いてPC上から6650のスケジューラ、電話帳にアクセスできる。連携はUSB接続、Bluetooth接続、赤外線接続(IrCOMを利用)を通じて行えるため、BluetoothもしくはIrDAを搭載したPCならば、ワイヤレスで手軽に上記の機能を利用できる。

 Symbian OSを採用しているNTTドコモのFOMA Fシリーズも、Outlookとの同期やPC上のソフトからのメモリ編集、データ交換などを行えるが(1月31日の記事参照)、端末がBluetoothを搭載していないうえ、赤外線インタフェースで利用するプロトコルもNTTドコモ独自のものしかサポートしていない。そのため、USBを通じた有線の連携しか行えない。

 それに比べるとBluetoothによるシームレスかつワイヤレスの連携は、使い勝手の次元が全く異なる印象を受けた。ワイヤレスのため、接続ケーブルを気にせずに気が向いた時に同期してみたり、メモリダイヤル編集を行える。

[本田雅一, ITmedia]

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