Mobile:NEWS 2003年9月16日 09:44 PM 更新

メッシュネットワーク【めっしゅねっとわーく】


 メッシュネットワーク(Mesh Network)とは、ワイヤレス通信機能を持つ機器同士が相互に通信を行うことによって、アクセスポイントやサービスエリアとは無関係に広がっていくネットワークのこと。直訳で網目(Mesh)の網(Network)とはいささか妙な言い回しだが、まさに草の根的に構築されるネットワークだ。

 エリアの中心にアクセスポイントを設けないこのシステムは、次世代の無線通信方式としても注目を浴びている。すでに戦場における兵士の通信手段として、米軍などが実用化を進めている。特に砂漠などの広大な土地で有効とされており、先の英米軍VSイラク軍の戦争で使われたという話もある。

 具体的には、戦場の中にある戦車やトラック、ヘリコプター、さらに兵士が持つノートPCとの間で無線通信を行う。パケットはバケツリレー方式で次々と機器を渡っていき、最終的にゲートウェイを通じて外部との通信が可能になる。

 また、無線通信機器を直接持ち込んでネットワークを構築するだけでなく、上空から広範囲にこうした機器をばら撒くことでも同様の効果をあげることができ、インフラの整っていない場所でもわずかな時間で既存の通信技術を利用できるようになる。

 メッシュネットワークのメリットは、十分な数の機器さえ投入できれば、個々の配置まで気にしなくていいということ。また、通信距離が短いため低出力で高速な通信が利用できるほか、通信路が複数確保できるため障害に強い。その一方で中継路としての侵入が容易で、深刻なセキュリティ問題を抱えるというデメリットもある。メッシュネットワークには動的なルーティング技術と、十分な認証技術が要求される。


メッシュネットワークの概略図(画像:http://www.meshnetworks.com/graphics/photos_diagrams/products/meshlan/meshlan_overview.gifより)



関連記事
▼ 無線LANが“バケツリレー”でつながっていく
Intelは、無線LANのパケットをワイヤレスデバイスのバケツリレー方式で相手に届ける技術をIDF会場で展示した。Mesh Networkと名づけられたこの新技術が普及すれば、無線LANのサービスエリアを飛躍的に広げられる可能性がある

▼ “第2世代”Wi-Fiビジネスの夢と現実
ワイヤレス普及運動の一翼を担う第2世代企業群。まだ実績よりも宣伝の方が多いが、彼らは、Appleなどシリコンバレーの象徴的企業を生み出した起業家精神あふれるガレージ文化をほうふつとさせる

[江戸川, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!