100人のユーザーには100通りのbモバイルをワイヤレスつなぎ放題サービスで、アクセラレータの採用や公衆無線LANサービスとの連携など「ほかとは違う」サービスを提供してきた日本通信のbモバイル。今後もさらなる高速化とBTO的な仕組みの導入で差別化を図っていく考えだ。
プリペイドの定額ワイヤレスつなぎ放題サービスを提供する日本通信のbモバイル。体感速度を上げるためのアクセラレータ導入や、公衆無線LANサービスとの連携など、「ほかとは違う」サービスをウリにして顧客を増やしてきた。 2001年4月には4店だった取り扱い店舗も3月末には520店に増え、当初はテクノロジーオリエンテッドな層がほとんどだったユーザー層も、今では初心者が増えてきたという。 今後日本通信はどのような差別化を図ろうとしているのか。執行役員の福田尚久氏に聞いた。
bモバイルサービスで、常に課題として考えているのは、「速度」「料金」「(接続の)わかりやすさ」三つだと福田氏。 料金は、当初1種類しか選べず初期投資するには高額な感もあった製品に、比較的安い価格でも購入できるよう接続時間帯や通信速度、用途を限定したパッケージを追加。価格面での選択の幅を広げる施策を行ってきた。わかりやすさについては、接続設定を必要としないアクセスツール(6月13日の記事参照)の提供で対応している。 通信速度についても新版アクセラレータのリリースで対応を図ってきたが、法人を中心にさらなる高速化が求められていることからTCP/IPレイヤー部分の処理で高速化を図る仕組みの開発にも取り組んでいる。これが8月中旬から期間限定で公開トライアルが実施された、「次世代アクセラレーター」(8月18日の記事参照)だ。 これまでのアクセラレータは画像の圧縮や余分なタグの削除といったデータレイヤーの処理による高速化で体感速度の向上には限界があった。次世代アクセラレータでは、データの送受信の効率を向上させるWireless TCPのような仕組みを組み込むことで、データレイヤーの圧縮に比べると圧倒的な高速化が図れるという。 「公開テストでは、送るデータにもよるが1Mbps相当のパフォーマンスも得られた。普通のWebサーフィンをしていても200〜300Kbps出ていてFOMAより速いところには持っていけそうだ」 。この次世代アクセラレータはまず法人向けに提供され、将来的にはコンシューマー向けにも提供する予定だ。
高速化とともにbモバイルが取り組んでいるのが、モバイル通信のBTO化。当初に比べてラインアップが増えてはいるが、さらにユーザーが柔軟な組み合わせで使えるようにしたい考え。 これは、いったん製品を購入した後でも、一時的に異なる環境で使いたい場合にはBTO的に組み合わせて使えるようにするものだ。例えば、7時から21時まで32Kbpsで使える製品を購入したユーザーが、1カ月だけ128Kbpsの24時間利用したい場合にはネットから申し込んで組み合わせを変えられるという感じになる。 「100人ユーザーがいれば100通りの使い方がある。うちが大手と違うのは、キャリアや大手がやりたがらない細かいニーズへの対応が素早くできるところだ」。その前段階として、契約更新の際に元の契約とは異なるパッケージを購入できるようにすることも検討中だという。 法人向けサービスでは、公衆無線LANサービスがカバーしていないがビジネスユーザーにはニーズがある場所に、自前でホットスポットを打つことも計画している。「法人では、ちょっと車を止めておける場所で使いたいというニーズも多い。公衆無線LANが対応しない場所には自前で打つことも考えている」。 関連記事 複数のローミング先を一括管理〜日本通信「bアクセス」を強化 PHSによるつなぎ放題に加え、公衆無線LANサービスも利用可能になった日本通信の「bモバイル」。ローミング先の増加に伴いカンタンアクセスツール「bアクセス」の強化を図る 日本通信、「次世代アクセラレーター」の公開トライアルを実施 日本通信、時間帯限定の定額制つなぎ放題サービス「Bb'-mobile」を発売 日本通信、無線LANローミング対応「bアクセス」のテスター募集 DDIポケット、「データ圧縮機能」をPRINに導入 JENS SpinNet、モバイルアクセラレータのトライアルサービス 関連リンク 日本通信 [後藤祥子, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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