Mobile:NEWS 2003年9月24日 04:15 PM 更新

KDDI、FMチューナー内蔵携帯〜FM53社と協同で

KDDIは年内にFMチューナー内蔵携帯電話を発売する。ラジオで流れている楽曲名をその場で確認できるほか、着メロや着うたをダウンロードすることもできる。全国のFM主要局53社は、端末発売に合わせて携帯サイトを構築。通信と放送の融合サービスを展開する。

 KDDIは9月24日、FMラジオチューナー内蔵の携帯電話を開発し、全国のFM放送局53社と共同で音楽サービスを提供していくと発表した。携帯でラジオが聞けるほか、放送局の携帯サイトへのアクセスが容易になっており、流れている楽曲の着メロや着うたをダウンロードできるなど、双方向性のあるサービスを提供する。

 「世の中にあるものを(携帯に)融合することで、ラジオが単なる聞くだけのメディアから、双方向性を持った新たなメディアに進化する」とKDDIの小野寺正社長はコメントした。


写真の端末は試験機。実際の端末とは異なるという

“音楽に強いKDDI”のイメージ強化

 携帯電話にFMラジオチューナーを搭載することは技術的には難しいものではない。海外のGSM端末ではかなりの機種が搭載しているほか、国内でも過去アステルPHSに搭載された実績がある。

 この時期にKDDIがFMチューナー付き端末を出す理由の一つは、“音楽に強いKDDI”のイメージ強化にある。8月時点で月間700万ダウンロードを突破した大ヒットコンテンツ「着うた」への誘導として(9月12日の記事参照)、ラジオ機能を利用したい考えだ。

 チューナーのインタフェースはEZアプリ(BREW)で実装される。端末の位置情報を利用し、受信できる放送局をリストアップ、ユーザーは放送局名を選択するだけで受信できる。放送はアンテナを兼ねたイヤホンで聞く。ラジオを聞きながら、メールやWebの閲覧も可能になっている。


 サービスの特徴は三つある。一つは、聞いている楽曲名を知ることができること。

 東京FMの林屋章執行役員によると、「一番多い問い合わせは、先ほど聞いた曲たいへん気に入ったんですが、なんて言う曲ですか、だれの曲ですか、どこにいけば買えますか、というもの」。「見えるラジオ」のようなFM多重放送ではなく、BREWアプリが放送局のサーバと通信することで実現する。

 そして携帯電話の通信機能を利用することで、流れている楽曲名を知るだけでなく、楽曲の購買にも結びつける。

 チューナーソフトとなるBREWアプリには、着メロや着うたサイトへのリンクが表示される予定で、ユーザーはラジオで流れている曲の着メロや着うたを簡単にダウンロードできる。

 「将来的には、ここからCDを買ったり、フル楽曲がダウンロードできたり、チケットを買ったり、いろいろなインタラクティブなサービスが始まる」とKDDIコンテンツ本部長の高橋誠氏は説明する。

聴取量拡大、番組参加、広告の進化〜放送局のメリット

 ラジオと通信の融合は、放送局側にもメリットをもたらす。「インターネットやメールをしながらラジオが聞ける。いろんなメディアが競合ではなく融合していける」(林屋氏)と話すように、電車内や歩行中、学校や職場など、これまでラジオを聞く習慣のなかったシーンでラジオを聞けるようになる。

 さらに通信から放送の聴取を喚起することも想定する。「お気に入りのアーティストを登録してもらうと、そのアーティストが出る番組をメールで送信して、ラジオのスイッチをオンにしてもらう──」。こんなサービスも検討中だと林屋氏は言う。

 番組参加が容易になるのも特徴だ。選曲アプリからは、聞いている放送局の携帯サイトにアクセスできる仕組みが用意される。これまでハガキやFAX、Eメールなどを使ってリスナーの意見を集約してきたが、これがさらに容易になる。

 そして、流すだけだったラジオ広告も、「聞いて行動するという具体的な行動が期待できる。場所への誘導も可能になる」(林屋氏)と、通信を活用することで広がりが期待できる。

 また「リスナーの安全、安心は第一。震災、停電などの際、ラジオは重要なメディアだが、ポケット入っていなければダメ。絶えずポケットにFMラジオが入っている時代になる」と、メディアとしてのラジオの価値を上げることも目指す。

端末は1機種。別途発表

 端末は年内に1機種が発売予定だが、メーカーや端末としての機能は明かされなかった。AMラジオ搭載は想定しておらず、録音機能も備えていない。ラジオの連続聴取時間は丸一日聞ける程度だという。価格は従来機並みとなる見通し。

 機種展開については、「ユーザーに響いた機能については、多くの機種に搭載していくという戦略を採っている」(高橋氏)と話し、ラジオ付き端末がヒットした場合には幅広く展開する。通常端末開発には1年程度かかるが、FMチューナー機能搭載といった変更ならば決定から半年程度で可能だという。

 ラジオ機能搭載は直接通信料の増大には結びつかないが、端末の付加価値をアップさせることでユーザーを引きつけることをまずは狙いとしている。



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▼ KDDI

[斎藤健二, ITmedia]

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