Mobile&Movie 第83回
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作品名 | ドッペルゲンガー |
監督 | 黒沢清 |
制作年・製作国 | 2002年日本作品 |
医療機器メーカーで働く早崎道夫は、数年前に発表した製品の成功により、社内ではヒーローとして称えられていました。しかし次の開発に期待が寄せられる中、早崎は人知れずスランプに苦しんでいたのです。楽観的な助手に八つ当たりし、応援してくれている部長の村上にも嫌味を言う始末。
早崎が取り組んでいるのは、自分の意志で動かせる椅子型ロボットの人工人体。これが完成すればまた過去の栄光を取り戻せるのに、あともう少しのところで実験は失敗し、イライラする毎日が続きます。村上から、「研究を続けるには人工人体の成果を見せてもらわないと」とプレッシャーをかけられ、ストレスはピークに。
そんな夜、早崎は自分そっくりの男に出会います。疲労のあまり見てしまった幻覚だと自分に言い聞かせる早崎。しかし、男は話しかけてきます。
「俺はお前の分身だ」
早崎の前に現われたのは、早崎のドッペルゲンガーだったのです。外見はまったく同じでも、分身は傲慢で勝手気ままにふるまい、神経質な早崎とは大違い。自分の分身とは認めたくない早崎。そこで、ドッペルゲンガーに会ったことがあるという話を聞いたOLの由佳に会うことにします。
弟のドッペルゲンガーに会った由佳は、弟の本体が自殺したあと、今はドッペルゲンガーと暮らしていると話します。弟の存在に疑問を感じつつも、現在の生活を受け入れている由佳に、早崎はなぐさめの言葉をかけますが、自分の分身に対しては嫌悪感と恐怖が募るばかり。自分のドッペルゲンガーを見たものは数日のうちに死ぬという言い伝えがあるのです。
家に戻ると、どこからともなく現われる分身の早崎。うまくいかない研究への苛立ちと、分身の疎ましさに、早崎は夜も眠れなくなってしまいました。ベッドでうなされている早崎を見て、分身は会社に忍び込んで研究室をめちゃめちゃに壊してしまいます。翌日、会社に行った早崎は変わり果てた仕事場に呆然。それでも分身は、早崎の苦悩の種を消してやったと得意顔。
会社を辞めざるをえなくなった早崎に、分身は自宅で研究を続けるよう勧めます。早崎は分身の行動に恐怖を抱きつつも、この分身を利用する方法を考えつきます。
「人工人体について研究している会社を調べてくれ」
こうして、早崎と分身の奇妙なパートナーシップが生まれたのでした。分身が連れてきた君島という男を新たな助手に迎え、早崎は人工人体の実験を続けます。いつしか由佳も研究を手伝いたいと、早崎の元を訪れるようになります。そして、早崎、分身、君島、由佳のチームワークによって、やっと人工人体が完成します。自分の意志に従って完璧に動く人工人体を使って、早崎がしたことは携帯電話をかけること。
「メディコン産業さんですか?」
ロボットのアームが押した携帯のナンバーは、分身が調べてきた人工人体のライバル企業でした。
「人工人体の件と言って頂ければ分かります」
完成した人工人体を高値で売る手筈を整える早崎ですが、この一本の電話が、早崎とドッペルゲンガーの運命を狂わせてしまいます。君島や由佳とともにメディコン産業を目指す道中、いったい何が起きるのでしょうか? 早崎と分身、生き残るのはどっち?
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