Mobile:NEWS 2003年12月3日 02:48 AM 更新

エンタテインメント系VGS端末、「V801SA」を使ってみた(2/2)


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SDカードでエンタメ機能をフルに遊ぶ

 SDカードが別売りの機種も出てきているボーダフォン端末だが、V801SAには16MバイトのSDカードが付属する。カードには体験コンテンツが内蔵され、ボーダフォンライブ!のVGS端末向けサービスのさわりの部分を楽しめる。


ローカル上でさまざまなサイトの「お試し」が可能なSDローカルコンテンツ。ジャンルごとにコンテンツが用意されているので、数自体は豊富だが、「体験」というからには、もう少し突っ込んだ部分まで遊ばせてほしい気もする

 前面、背面にはそれぞれ31万画素CCDカメラが搭載されている。撮影した480×640ピクセルのVGAサイズ画像や、CDなどからデジタルで録音した音楽データは、SDカードに保存される仕組みだ。エンタテインメント機能をフルで楽しむなら、SDカードは必須だろう。


V801SAのデジタルカメラモードで撮影した作例。SDカードを本体に挿入しないと、デジタルカメラモードを立ち上げることはできない

2G端末とどこが違うのか?

 ボーダフォンユーザーが気になるのは「日本国内で使う場合、従来機とどこが違うのか」という部分だろう。USIMカードの存在や(用語参照)、TVコール、料金プランの違いなどはもちろん、ネットワークが異なることによって生まれる違いもある。


USIMカードスロットは電池パックを外すと現れる。PDCとVGSで異なる部分だ

 例えば、J-SH010から搭載された「お天気アイコン」。常に天気予報がディスプレイ上に表示されるこの機能は、地味ながらとても便利だ。しかしV801SAはお天気アイコンに対応していない。VGSがステーションに対応していないからだ。

 そもそもステーションは、基地局のネットワークを利用したサービスで、基地局のエリアで天気予報の配信情報を判別している。W-CDMA方式を採用し、ネットワークが異なるVGSが現状のステーションに対応していないのはもっともだ。

 一方、ユーザーにとってうれしい違いは高速パケット通信だろう。上り64Kbps、下り384Kbps(W-CDMA方式のパケット通信時)はまさしく第3世代ならでは。メールの送受信可能容量が200Kバイトまで拡張され、40秒の動画が送れるなど、より表現豊かなメールを楽しめるようになった。

 200Kバイトのメール送受信というと、「パケ代がばかにならないのでは」と思うだろうが、12月1日に始まった割引プラン「ボーダフォンハッピーパケット」に加入すれば、最大で1パケット0.04円まで価格が下がる(11月13日の記事参照)。また相手側端末の受信可能な容量に合わせて、6K、12K、30Kとメールサイズの指定を行うことも可能だ。

3Gであることを気にせず乗り換えられる初のVGS端末

 2G端末との違いも多少あるが、従来の3G端末のような機能の制限はなく(2002年12月3日の記事参照)、3Gならではの機能拡張も盛り込まれた。V801SAは、2G、3Gという違いを気にすることなく、今後登場予定のテレビ付きモデル「V601N」やオートフォーカス200万画素端末「V601SH」と同列に購入対象として考えられる端末だ(10月16日の記事10月14日の記事参照)。

 連続待受け時間が約180時間(日本)と短い点を除けばV801SAは、「イマドキのケータイ」の基本的なスペックを兼ね備えた唯一のVGS端末。3Gエリアの人口カバー率が10月末時点ですでに全国97.7%に達していることもあり(11月14日の記事参照)、筆者にとっては「ここで世代交代もありかも」と思わせるに十分な端末だった。



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関連リンク
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[富山隆太, ITmedia]

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