「V601SH」の進化のポイント(3/3)メインディスプレイは、J-SH53同様、シャープ得意のCGシリコン液晶を使った、2.4インチ26万色QVGA液晶だ。画面周りのポイントは三つある。 ひとつは、新開発のベクタフォント「LCフォント.b」を採用し(11月13日の記事参照)、6段階のサイズ、4段階の太さを選択できる。2種類のフォントしかなかったJ-SH53に比べ、格段にユーザーの選択肢が増した。 二つ目は、微灯表示をサポートしたことだ。J-SH53では、バックライトがしばらく最大輝度で点灯したあと、いきなり消灯していた。V601SHでは、その後微灯表示となる。暗い場所でメールを打っていても、いきなり消灯……ということはもうない。 三つ目は、メニューが9分割になった。最近の流行である。
基本的には、V601SHのソフトウェアは、発売中の「V401SH」をベースとしている。待ち受け画面から、各数字キーの長押しがカメラや電卓の起動などに割り当てられていたり、数字を入力してスケジュールに登録したり電卓を起動できる点も同様だ(10月7日の記事参照)。 いくつか挙げてみよう。 「送信予約メール設定」は、地下鉄の電車の中など圏外で書いたメールを、圏内になると自動的に送信、リトライしてくれる機能だ。これまでは電車の中での携帯利用はグレーだったが、マナーモード/電源オフのマナーが統一されたことから(8月29日の記事参照)、機能搭載に至ったという。電車内での携帯利用を推奨するような機能だけに、白黒つく必要があったわけだ。 「チャットフォルダ」は、特定の相手とのメールのやり取りを一覧できる機能だ。つまり、送信したメールと受信したメールを時間順に一覧できるわけだ。最大3グループまで設定でき、1グループに登録できる最大人数は5人となっている。これはいわば「表示のフィルタ機能」(シャープ)であり、最新のドコモ端末にあるようなチャット機能(9月2日の記事参照)ではない。
こちらは「V401SH」の画面。メインメニューが9分割のものになったほか、メール送信時は「予約」することができるようになった
こちらも「V401SH」の画面。チャットフォルダーの画面構成はこのようになっている 今や当たり前の機能だが、スヌーズ機能付きのアラームのほか、ラップタイムも計測できるストップウォッチ機能、設定時間をカウントダウンするキッチンタイマー機能など、時計機能も充実している。 ソフト面の機能強化はいくつもあるが、V401SHとの違いも指摘しておきたい。V401SHは、機能的には優れているが、いかんせんCPUのスピードが遅く、キー入力に対するレスポンスが鈍かった。V601SHでは、V401SHよりも高速なCPUを使い、小気味よく操作できる。 これまでJ-SHシリーズのソフトウェアは、過去の歴史に引きずられて、今となっては使いにくい部分も散見された。カメラがワンボタンで起動しない点もそうだし(サイドキーに設定すれば起動はできたが)、メニュー構成が分かりにくく、待ち受け画面からワンボタンで着信履歴にアクセスできない点も課題のひとつだった。Vシリーズ化にあたり、V401SHもV601SHもそうした点が抜本的に改良されている。 アドレス帳などで、未だに古さを感じさせる部分もあるが、従来のシャープ端末ユーザーに違和感を感じさせず、インタフェースを練り直したのはさすがだと言える。
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