Mobile:NEWS 2003年12月8日 11:40 AM 更新

「心が一つになった気がする」〜1500人のケータイオーケストラ

通常、イベントやコンサートで携帯電話をおおっぴらに出すのはご法度だが、このイベントは携帯電話が主役。参加者1500人が携帯電話の着信音を鳴らして曲を奏でるイベントだからだ。

 1500人の参加者が一斉に着信音を鳴らして、ケータイでオーケストラしよう──。こんな試みが「RADIOアニメロミックス」の公開録音で実施された。

 公開録音に当選した1500人のユーザーは、三つのパートに分かれた番組のテーマソング「ACCESS!」の着メロのうち、自分の担当パートをあらかじめダウンロード。かけごえに合わせて一斉に着メロを鳴らすことで、ユーザー参加のケータイによるオーケストラを実現しようというものだ。

 “着信音でオーケストラしよう”という試みは、これまでもドワンゴの期間限定ショップなどで実施されたことがあるが(2002年8月23日の記事2002年8月23日の記事参照)、1500人という大規模なものは初めて。今回のイベントは“携帯電話の着メロを1500人が一斉に鳴らしてハモる”という名目でギネスブックにも申請する予定だ(11月27日の記事参照)。

 「来場者のうち何人が着メロをならせる携帯電話を持っているかを入場時に聞いて集計している。あとはオーケストラの部分を録画しているので、これで申請する予定」(ドワンゴ プロモーションセクションの小池直子氏)。集計の結果、955人が携帯電話を持っていたということで、“955人のオーケストラ”として申請することになるようだ。

 今回の来場者を巻き込んだオーケストラの発案者はRADIOアニメロミックスでパーソナリティを務める高橋直純氏だそう。「ちょうど公開録音の日が高橋直純氏の誕生日。何か特別なことはできないかと話し合う中でアイデアが出てきた」(ドワンゴ プロモーションセクションの永井貴尋マネージャー)。


“トンカチ”な番組「RADIOアニメロミックス」を担当する三人のパーソナリティ。左から望月“はんぺん”久代さん、高橋“ダイコン”直純さん、千葉“たまご”紗子さん。そのこころは12月20日のオンエアで明らかに(番組は文化放送、STVラジオ、東海ラジオ、ABCラジオ、KBCラジオでオンエア)


公開録音の日が誕生日だった高橋直純さんにはケーキが用意された


公開録音にはゲストも参加、ミニライブが行われて会場は大興奮に。千葉紗子さんと南里侑香さんのユニット「tiaraway」は初ライブをこのイベントで


奥井雅美さん、日向めぐみさん、置鮎龍太郎さんらゲスト陣も歌声を披露。置鮎さんは「(時期的に)たぶんこの歌、今日しか歌いません」という「White Message」を歌うなどファンにはうれしい選曲だったもよう

成功するか、1500人のオ−ケストラ

 ケータイオーケストラは、番組の公開録音やゲストたちのミニライブで会場が最高潮に盛り上がったところで行われた。まずは練習曲の「きよしこの夜」でスタート。高橋直純さんの「いち、にー、さん、ハイ!」の掛け声を合図に来場者が着メロを鳴らすと会場はきよしこの夜のメロディで幻想的な雰囲気に。「みんなと気持ちがあってる」(高橋直純さん)というようにまずは大成功。

 問題は、三つのパートの合奏となる番組テーマ曲の「ACCESS!」。まずは各パートごとに一斉に鳴らして練習だ。「(パートによって)何秒か音が出ない部分があるけどびっくりして止めないで」「(端末の)キャリアによって遅くなったり早くなったりする場合があるけど、途中で止めないで」と高橋直純さんが指示する中、こちらも来場者はうまくこなした。

 そしていよいよ本番。3キャリアのさまざまな端末が奏でる「ACCESS!」は、音がそれほどずれることもなく、重厚なメロディと点滅する着信ランプが美しいケータイ独特の演奏に。「心が一つになった」(日向めぐみさん)イベントとして成功を収めた。


演奏前にはパーソナリティ陣とゲストたちが勢ぞろいして記念撮影


着メロでオーケストラする来場者。この場合は舞台の上のパーソナリティやゲストたちが観客になるのも面白い。着信ランプの点滅がケータイらしさを演出していた

3キャリア、約200機分に対応させるよう着メロを調整

 ケータイオーケストラを実施するに当たっては、ドコモ93機種、au74機種、ボーダフォン78機種の計245機種に対応させるよう各パートの着メロを調整したとドワンゴの小池氏。「40和音以上の携帯電話向けにオーケストラ用の着信音を用意した。利用者数の多い順に15機種を用いて調整、15種類のデータを245機種で読めるようにした。それぞれボタンを押した後のタイムラグが異なるため、(同時に鳴らしたときに)音を合わせるための各機種ごとの調整に苦労した」(小池氏)。

 ドワンゴはテレビCMと連動した「Gackt抱きマクラ型ストラップ」を作ったり、発売前のアーティストの新曲を着メロで配信したりと、つねに“ユーザーを引き付ける話題”を仕掛けて着メロ会員を獲得してきたことでも有名(6月27日の記事参照)。機会があれば、今後もオーケストラを実施したいというから楽しみだ。



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関連リンク
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[後藤祥子, ITmedia]

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