“多機能”携帯「SO505iS」を使ってみた(3/3 ページ)

» 2004年01月08日 22時26分 公開
[斎藤健二,ITmedia]
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 かなりの追加投資なしでは録画自体ができないのだ。SO505iSが再生できる動画フォーマットは、ソニーだけが推進している「モバイルムービー」というもの。ソニーのPDA「CLIE」のアクセサリーである「メモリースティックビデオレコーダー」(実売3万円程度)か、テレビ「ベガ」で録画できる。

 テレビを録画するためにわざわざテレビ本体を買うわけはないし、録画専用のメモリースティックビデオレコーダーは3万円もするのに、番組予約などの操作は基本的にCLIEから行う必要がある。

※1月14日付記 CLIEなしでもPCから録画予約が行えるソフトが公開されている。ただしPC側にもメモリースティックスロットが必要だ

 対応する動画フォーマットが3GPPのような標準か、せめてASFのように幅広く対応機器があるものならいいのだが、ソニー独自のフォーマットだというのが最大の欠点だ。PC用のフォーマット変換ソフトを提供するか、せめて同社の外販していない動画管理ソフト「GigaPocket」での変換をサポートしなくては、利用するのは難しい。

電話としてのSO505iS

 さて、最後に電話機としてのSO505iSにも少々。

 アドレス帳は、待受画面からジョグを回すことで表示できる。数字キーで「ア行」「カ行」「サ行」などにジャンプすることも可能。1アドレスに、3電話番号、3メールアドレスと住所(全角64文字)を記録できるが、顔写真などは登録できない。

 電話にせよメールにせよ、履歴表示が充実しているのはありがたい。電話は、発信履歴/着信履歴のほか発信頻度履歴が用意され、頻繁に電話する相手に簡単にアクセスできる。メールは送信ランキングと受信ランキングが使える。受信したメールに電話で返事をしたり、電話の発着信履歴からメールを作成できる「EV-Link」機能ももちろん健在だ。

 不在着信(電話、メールとも)時に、ランプが定期的に光って通知する機能も備えている(2003年2月の記事参照)。

 メール作成時は熟成された予測変換機能「POBox」が利用できる。文字サイズは「画面設定」から4種類選択でき、画面に表示されるPOBoxの予測候補数も文字サイズに応じて増減する。「大文字/小文字」ボタンや「逆トグル」ボタンも用意されている。

 ただし、文字モードの変更はけっこう大変でショートカットも用意されていない。絵文字入力も(POBoxを使って予測変換はできるが)学習機能などはない。POBox自体の予測精度は変わらず高水準だが、そろそろ英数字を簡単に入力できる方法や絵文字の入力を補助する機能の搭載を検討すべきだろう。POBoxだけに頼っていては、他機種に文字入力で追い越される可能性もある。

 全体として、未だ厚く重いもののSO505iSは魅力的な端末だ。回転型のボディやディスクジョグに慣れられるかどうかがひとつの境目だが、そこさえ乗り越えれば多機能ぶりを堪能するのは難しくない。

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