1.5GHz帯【いってんごぎがへるつたい】

» 2004年01月26日 19時53分 公開
[江戸川,ITmedia]

 1.5GHz帯は、日本国内においてPDC(用語)と呼ばれるデジタル方式の第2世代携帯電話の一部に利用されている周波数帯だ。具体的には、1429〜1453M、1465〜1468M、1477〜1501M、1513-1516MHzの各周波数がそれにあたる。

 日本においては、アナログ方式の第1世代携帯電話が800MHz帯でサービスを開始したのを引き続き、同じ周波数帯を使ったデジタル方式が始まった。そして1.5GHz帯が追加されたことによって、新規事業者の携帯電話市場への参入が可能になった。

 東名阪をエリアとするデジタルホングループ(現ボーダフォン)とツーカーセルラーグループ、そして東名阪以外をエリアとするデジタルツーカー(現ボーダフォン)といった事業者がそれで、特にNTT陣営への対抗として携帯電話のNCC(NewCommonCaria:新電電)とも呼ばれていた。

 ドコモも1.5GHz帯のサービスを行っており、シティホン、もしくはシティというブランドネーム(用語)が付いている。ただし、1.5GHz帯にはiモードで利用するパケット通信網が用意されていないため、iモード対応のシティホンがない。800MHz帯の加入者増加に備える目的の1.5GHz帯だったが、皮肉にも800MHz帯のiモード人気に差をつけられる一方となってしまった。

 そこで、帯域に余裕のある1.5GHz帯と、エリアの広い800MHz帯、さらにiモードの利便性を兼ね備えようと開発されたのがドコモの211iシリーズだ(2001年5月の記事参照)。1つの本体で2つの周波数帯に対応した、デュアルバンド端末である。

 ちなみに、1.5GHz帯は800MHz帯と比べると電波の直進性が強いため、ビル影や部屋の内部などに電波が届きにくいなど障害物に弱い。逆にメリットとしては、波長が短いため内蔵するアンテナが小さくて済むことなどが挙げられる。

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