キセノンフラッシュと共にA5502Kの大きな特徴になっているのが電子コンパス。地磁気を利用して端末の向きを検知、これをEZナビウォークの地図表示に反映させるものだ。カーナビのようにユーザーが向かう方向と地図表示がマッチするのだ。
電子コンパスに加え、衛星からの電波を受信して位置計測を行う自律式のGPS機能も備えることから、EZナビウォーク利用時の位置表示はかなり正確。空が見渡せる屋外であれば数メートルほどの誤差だ。半自律式なので位置計測を行うだけならば通信コストもほとんど発生しないのもうれしい。
電子コンパスを利用する上で知っておきたいのは、端末を45度傾けた状態で端末の向きが最も正しく計測される点。もっとも立ったまま端末を覗き込む場合には概ね自然な角度になるので、それほど気にする必要はない。
多機能、独自スタイルと、特徴が多いA5502Kだが、仕様の上で疑問が残る部分もある。静止画のEメール送信では、「フォトメール便」を使う際の自動アドレス変換機能がない。発売時期を考慮すると対応していないのは疑問だ。またminiSDカードに保存した画像を直接Eメールで送信できない点なども含め、せっかくのカメラ機能をトータルで生かしきってない部分もある。
操作に対するレスポンスも、まだ改善の余地があるだろう。大きなストレスを感じるほどではないが、各種一覧のスクロールや日本語変換時の候補表示などで、ワンテンポ描画の遅れを感じることもある。ページスクロールキーも下端の[*][#]キーに配置されているため、少々使いにくい。
ただ、こうした不満点を補ってあまりある魅力を備えているのも事実。携帯電話としての基本機能は不満ない出来栄えで、マンナビ機能も電子コンパスの搭載で使う気にさせる仕上がりになっている。デジカメスタイルのカメラも日常的なスナップ程度ならコンパクトデジカメの代用としても十分使える。
それに加えてギミック好きには堪えられないリボルバースタイルがある。この独特のスタイルと操作性は、ほかの端末では得られないものだ。
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