FOMAの電池の持ち、「満足」は未だに23%

» 2004年06月29日 07時00分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 「電池がもたない」ことが当初普及の足を引っ張ったFOMA。最新の900iシリーズでは、50xシリーズを上回るほどの待受時間を実現したが、電池への満足度はまだ低い。その理由は単に“連続待受時間が短い”だけではなさそうだ。

ゲームをするユーザーほど、電池に“不満”?

 インフォプラントの調査によると、携帯電話の電池の持ちに「満足」と答えたのは23%、「どちらかといえば満足」としたのは24%。合わせて47%と半数近くが満足と答えている。

 ところがFOMAユーザーでは、「満足」は13%「どちらかといえば満足」は10%で、合わせても23%に過ぎない。回答者の半数以上は電池の持ちが改善された900iユーザーだが、まだ満足とはいえない現状のようだ。

 ではどうしてFOMAユーザーは電池に不満を持つのか。ユーザーの回答を分析すると、理由の1つとして長時間ゲームをするユーザーほど電池への満足度が低いことが挙げられるようだ。

 例えば「携帯電話でゲームはしない」と答えたユーザーは、65.3%が電池の持ちに満足している。ところが1日30分〜1時間ゲームをするユーザーは半数以上が不満だと答えた。

 FOMAでゲームをするユーザーは70%と、他機種に比べて非常に多く、それが「ゲームなどを長時間やるとすぐ切れる」(FOMAユーザー・NPO職員・23歳)という印象に結びついているようだ。

 ゲームユーザーは電池の持ちに不満なだけでなく、実際に電池切れにもよく遭遇している。携帯ゲームを1日30分以上するユーザーの場合、69%が電池切れが「よくある」「たまにある」と答えている。ゲームをしないユーザーは39.2%に過ぎない。

電池残量にかかわらず充電〜28%

 ユーザーの電池に関する取り組みで面白いのが、充電するタイミングだ。全体では「電池が減ってきたら充電する」が63%が最も多く、「電池の残量にかかわらず充電する」も28%いた。

 2G(PDC)携帯電話と3G携帯電話では、充電パターンが少々異なる。残量にかかわらず充電するユーザーは、FOMAで33%、auで35%と高く、ドコモのムーバユーザー、ボーダフォン、ツーカーユーザーの比率は低い。

 充電頻度を比較してみても、2Gと3Gで違った傾向が出た。どのキャリアのユーザーも約半数が「3日に1回」充電を行うが、1日1回以上充電するユーザーの比率は、FOMAで40%、auで19%、ムーバで13%、ボーダフォンで21%、ツーカーでは0%だ。

 ちなみに、ゲームやカメラなどの使用も含めて、どのくらいの期間使用できれば十分なのだろうか。全体で最も多かったのは「3日」で25%。普通に使って3日間電池が持てば全体の半数はだいたい満足するようだ。

電池の持ちを伸ばす“裏技”?

 さてまだまだ不満の多い電池の持ち。ユーザーの16%は持ち時間を延ばすために“工夫をしている”と答えたが、その内容はどんなものだったのだろう。

 「オートパワーオフ・オン機能を使って夜中(就寝中)の待ち受けをしない」(au・会社員・40歳)

 「電波が届かないところでは電源を切る」(ムーバ・自営業・41歳)

 「なるべく使い切る(放電しきってからフル充電する)」(ボーダフォン・エンジニア・32歳)

 「携帯をぱかぱかあけないようにしている、バイブを使わないようにしている」(ムーバ・演奏家・51歳)

※今回の調査はインフォプラントのC-NEWS上で、5月29日、30日に行われた。対象は携帯電話を所有している15歳以上の同社のパネル、400名。

【お詫びと訂正】
初出時、タイトル部分および文中の一部で「『満足』は未だに26%」「合わせても26%に過ぎない」と表記していましたが、いずれも23%の間違いです。お詫びして、ここに修正いたします(15時47分)

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