「V801SH」と一緒に“ローマの休日”(2/2 ページ)

» 2004年07月07日 15時52分 公開
[野田幾子,ITmedia]
前のページへ 1|2       

「海外便利サイト特集」はホントに便利?

 ボーダフォンライブ!サイトには、海外への旅行や出張時に役立つ「海外便利サイト特集」というリンクがある。日本や世界の天気、ニュース、交通/航空状況のほか、各国の情報を掲載したガイド、例文なども紹介している翻訳機能付き辞書、株式/為替情報を提供するビジネス──などのジャンル別に各コンテンツが詰まっていた。

 期待していたのは、「現地でどれだけ使えるか」ということだ。旅先で役に立ったのは「世界の天気」。旅行中は必ず外出することになるため、降雨情報が気にかかる。何時からテレビで天気予報が見られるのか、自分がいる時間に放映するのかがまったく分からないイタリアで、いつでもサッと調べられるのは便利でいい。

海外便利サイト特集の中でもかなり活躍したのが「世界の天気」。惜しむらくは、ほとんどの予想が外れたことか……

 また、「携帯翻訳J-Server」サイトからダウンロードした通貨レート計算Vアプリ「jsp単位換算」も、活躍してくれた。イタリアでは、レストラン前に価格付きのメニューを置いているところが多く、財布と相談しつつメニューとにらめっこ……という場面も出てくる。予算が厳しくなる旅の後半戦に正確な値段が分かるのは、かなり助かる。ケータイを操作するだけなので、“電卓を取り出して……”という煩わしさがない。

 V801SHの電卓にもレート換算機能は付いているが、サッと起動して価格(イタリアではユーロ)を入力するとリアルタイムで日本円に換算してくれるjsp単位換算は、使い勝手がいい

 さほど使わなかったのは「辞書」。特に会話文例集は「ケータイならガイドブックと違って、出先でラクに使えるじゃん!」と期待していたが、現地で交わす会話ではケータイを参照するタイミングが難しく、検索して眺めるヒマがない(仮に文例集を使って質問できたとしても、その答えが分からなければ意味がない)。これは、“日本を発つ前にしっかり勉強しておけよ”ということか……。街中や駅などでの表示でわからない単語があった場合にケータイを取り出して辞書を使う──というのが現実的なようだ。

 無料で使えるコンテンツの中で一番充実していたのが「地球の歩き方」。世界100カ国の情報が掲載されている。中でも「生活情報」として、チップや電話、電気、郵便事情、病気やトラブル時の対処法などが書かれたものは必見。筆者は同名の書籍を買っていたため基本的な情報は押さえていたが、急な出張などで下調べができなかった場合に便利そうだ(特にチップ情報は助かる)。「サバイバル旅行会話編」では、単語や文章の発音や音声も聞けるのがいい。音声部分だけは、紙のガイドブックには真似できないところだ


 「ガイド」のJCBコンテンツには、海外の窓口の連絡先や住所などが書かれているので、会員ならば押さえておきたいところ。今回は会員登録しなかったために利用できなかったが、便利そうなのが「乗り換え案内(海外版)」。路線検索だけでなく、主な観光地情報も掲載されている。不慣れな異国での道しるべになってくれそうだ(図はサンプル)

画面だけ見ていると“ここは日本?”と錯覚

 「本当にすぐつながるのかな」という不安とは裏腹に、システム設定さえすれば、日本で携帯を使うのとなんら変わりなく使えたV801SH。海外にいるからといってボーダフォンライブ!の内容が特に変わるわけでも、写メールの送信にひと手間かかるわけでもなく、ケータイの画面を見ている限りでは、自分が海外にいることを忘れてしまいそうだ。その代わり、クレジットカードが使える公衆電話ボックスの中で異国情緒を味わう……なんてこともなくなり、寂しい気もするわけだが。

 身軽に動き回りたい旅先で、通話/辞書/路線検索/カメラ/電卓などが一体になったツールはありがたい。旅行での外出時に、極力モノを持ちたくない筆者にとって、「普段持ち慣れているケータイひとつで外出できる」というのは、かなりポイントが高かった。

 海外で日本の情報を得られるのもうれしい。帰りの飛行機の出発を待つ間、ボーダフォンライブ」!のニュースサイトで日本のニュースをチェックできたので、帰国後も“浦島太郎状態”にならずにすんだ。

 予想以上に使い勝手がよかったので、「地図情報サービスもあればもっと身軽になるのに」「位置情報サービスも」「現地のレストランのデータベースが検索できればいいのに」などと欲が出てきてしまう。せっかく海外でも日本と変わらず使える端末を出したのだから、現地で使えるコンテンツのさらなる充実を──ボーダフォンさん、ぜひぜひお願いします!

“海外から写メール”の料金には注意

 海外でも日本にいるのと同じ感覚で写メールが送れるのは、かなり楽しい。でも通信料金は“国内なみ”ではないので、注意が必要だ。

 海外からのメール送信にかかる料金は、10Kバイトまで100円(フィリピンのみ150円)で、その後は5円/1Kバイトの水準(2003年11月の記事参照)になる。

 イタリアでの利用にかかる通信料金は以下の通り。なお、ギリシャで利用する場合の通信料もイタリアと同水準だ。

通信オペレータ名 10Kバイトまでの料金 10Kバイト超
Vodafone Omnitel 100円 5円/Kバイト
WIND 100円 50円/10Kバイト
Vodafone Greece(ギリシャ、参考) 100円 5円/Kバイト

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年