呪文を唱えたくなるケータイも〜各社のコンセプトモデルMobile Weekly Top10

» 2004年07月22日 23時44分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 今年のワイヤレスジャパンでは、コンセプトモデルを出展したメーカーがいくつかあった。次世代への移行期ということもあり、新しい携帯の形を探るという意味合いもあるのかもしれない。いくつか印象に残った端末をご紹介しよう。

 パナソニック モバイルコミュニケーションズの“透明の杖型”携帯電話は、ゲームに出てくる魔術師の杖を連想させるもの。思わず“呪文を唱えたくなる”ような、独特の雰囲気がある。握りの部分がダイヤルの機能を担い、GPS機能も備えるというかなり変わった端末だ。

 ほかにも子供向けのポップなデザインの端末や、握ると脈拍や血圧が測れるシニア向け端末、ブレスレットやイヤリング、サングラスタイプの子機と合わせて使う若者向け端末、透明の回転するディスプレイを備えた端末などが並ぶ。

 左から子供向け、シニア向け、若者向け端末。一番左の端末は、デモビデオでブーメランのように投げる映像が流れる。「端末を投げるというのは強度的に無理があるが、ユニークなアングルで写真を撮れるというアピール」(説明員)


 子機はアクセサリーのように身につけて使う。色や振動で感情を伝えたり、短いメッセージを表示させたりする。サングラス型のものは、「ダウンロードした動画を楽しめる」という。指輪は個人認証としての用途を見込む

 NECもコンセプトモデルを出展。カメラ、スキャナ、キーボード、ストレージ、電話の機能が5つのペン型のデバイスにそれぞれ収められ、「5本一緒に持ち歩いて、必要な機能を連携させて使う」というユニークな発想の端末もあった。大きなアイコン付きで子供にも使いやすい端末や、腕に巻き付けて使う柔らかい素材の端末も提案している。

 ペンのような形の携帯電話


 左が子供向け端末、右が柔らかい素材の端末

個人的一押しは、apollo

 個人的な一押しは、au design projectのセミナーで紹介された「apollo」と「apollo 02」(7月2日の記事参照)。フルキーボード付き端末も、このくらい洗練されたものなら使ってみたいと思うし、パズル・ブロック・セットがおまけで付くapollo 02の可愛さにも心惹かれる。

 apolloのキーボード周りに使われている素材も凝っている

 au design projectのサイトにアクセスしてみると、この端末をデザインした東泉一郎氏の紹介が載っていた。書かれているコンセプトもさることながら、「モットーは、切れ味鋭く、優しく、グっとくる『ワンパンチ!』のあるデザイン」というコメントにも味がある。

 理工学を学んだ後、現場労働者を経てグラフィックデザイナーになったという東泉一郎氏。こうした“一癖ある”デザイナーを選んでくるあたりがauの強さにつながっている気がする。

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