米コンビニでプリペイド携帯を買ってみた(2/2 ページ)

» 2005年01月19日 20時37分 公開
[小林哲雄,ITmedia]
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7-Elevenなら購入も楽で料金も手軽

 端末を入手しやすいのも便利な点だ。ラスベガスで電話を購入する場合、従来は大型ショッピングモールの「FASHION SHOW MALL」の中にいくつかある電話屋で購入するのが一般的だった。同じくらい手軽に買える場所でないと面倒だが、大型ホテルの集まるストリップ大通りにも7-Elevenができて(もちろん24時間営業)行きやすくなった。ラスベガス以外でも7-Elevenなら街中にあり、旅行客でも入手しやすい。

 買ってすぐ使えるのもいい。電話番号は説明書の上のシールに印字され、電池もそれなりに充電されている。製品には10ドル分の利用権が含まれている。初期設定に必要な“Activation”の電話をかける必要もない。通話追加のカードもその場で印字する方式のため品切れはなさそうだ。

 さっそくSony Ericssonの「T237」と25ドルの追加カードを購入した。

 購入したパッケージ。縦20センチもなかったので箱ごと持ち帰ってきた(左)。電話本体。縦10センチ、重量79.2グラムのコンパクトサイズだ(右)

 通話料金の追加は番号「611」をダイヤルしてガイダンスに従う方法と、「*888*(PIN)#」にダイヤルしてPINを一気に入力するの2つがマニュアルに書かれていた。残り金額は通話終了後にテキスト表示され、任意で確認することも可能。「611」で音声確認、「*777#」でテキスト表示される。

 Speak Outの通話料は、全米全時間帯全曜日20セント/分で、課金は1分単位。着信時の料金も同様だ。ローミング対応で国際電話もかけられる。

 WAP/SMS/MMSにも対応しており、T237ではWAPを使った画面のカスタマイズ(テーマ)、着メロや画像のダウンロードサービス、各種情報サービスが利用できた。

 39セント/分からの低額国際電話料金をアピールしているが、39セントなのはカナダとメキシコ向け。日本向けは1.29ドル/分(Asia/Pacific)と少々高い。これならKDDIのスーパージャパンダイレクト(3.5円/6秒)を使ったほうが安い。

 この機種は米国人にはボタンが小さいため少々評価が低い。日本人でもボタンが小さめと思えるほどで会員番号の入力などには少々手間取る。写真はボタン部分を1円玉と比較したところ。指の太い人には押しにくく、早押しもツライ

 7-Elevenが携帯電話サービスを行えるのはMVNOの仕組みを使っているためだ(用語参照)。Speak Outのサービスを提供しているのはテキサスのダラスにあるZtar mobileで、回線網はCingularのものを利用している。

 T237本体のマニュアルには、対応する周波数帯がGSMトライバンドと書かれていた。しかしこれは誤植のようで、Webで確認したところでは、850M/1900MHzと表示されていた。つまり北米中心のデュアルバンド機ということだ。

 もしSpeak OutのSIMをうっかり期限切れにしても、SIMがロックされていないなら使いようもある。ドコモユーザーの場合、日本と同じ電話番号を使うためにWORLD WALKER G-CARD(カード発行が2100円、ローミング使用料が1日105円)を作ればよさそうだ。

 利用頻度はそれほど高くないが、毎回日本で海外用電話をレンタルするのは高い。電話番号は日本で使っているのと同じでなくてもいい──そんなユーザーなら、Speak Outが海外用携帯電話の1つの選択肢になるだろう。

SIMアンロックでオトクな端末?

 今回少々驚いたのは、購入したT237はSIMロックされていない端末だったことだ。通常インセンティブ(コミッション、リベート)付きで販売されている携帯電話は、他キャリアのSIMを挿しても使えないよう、SIMロックがかかっている。日本のドコモやボーダフォンの端末もそうだ。

 Virsin Mobile UKのプリペイド携帯向けSIMを挿してみたところ、そのまま認識した。さらにEricsson系端末の隠しコマンドでチェックしてみても、SIMはロックされていないようだった。SIMロックがかかっていなくて100ドルなら安い買い物だ。

 海外製端末にはそれほど詳しくないが、鍵が外れたアイコンでSIMがロックされていることはなさそうだ
 SIM UNLOCKでも北米専用端末の可能性もある。SIMがアンロックと分かっていたら、トライバンドやクワッドバンド機を買えばよかった……

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