端末も販促も、これまでにない挑戦〜「Lechiffon」開発の舞台裏(2/2 ページ)

» 2005年02月03日 13時03分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
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マーケティング面でも新しいトライ

 Lechiffonではほかにも、同社として初となる試みを行っている。例えば外箱は、端末各色に合わせた色や質感のものを作成。開くとまず写真と詩が描かれたカバーカードが目に入り、その下からメッシュの袋に覆われた端末が現れる──など、買ったときのワクワク感を演出している。

 「せっかくかわいい端末を買ったのに、普通の青箱だと現実に引き戻されてしまう。買った後も幸せな気分でいてほしい、ということから外箱にもこだわった」(販売助成チームの山本紀美子主事)

 Lechiffonはボディの質感も色によって異なる。ピンクはつややか、ブランはマット、ブルーはパール──といった具合で、外箱の質感もこれに合わせた。箱を入れる紙の袋もオリジナルのものを作成。カバーカードは、各色を選ぶ女の子が大好きなものを集めたという

 プロモーションについても、ターゲットとなる女性層がよく行くショップなどとのコラボレーションを計画している。既に発表されている、ファッションブランドPinky Girlsとのコラボのほかにも(1月31日の記事参照)、アクセサリーショップのWhite Trash Charmsやコスメのネイルステーション、ファッションブランドのBEAMS-T、カフェのルエル・ドゥ・ドゥリエールとのコラボが進行中だ。

 「ターゲット層の女の子が行く場所でデビューの告知をできないか──というところから、コラボの相手先を検討した。販売はドコモショップや量販店になるが、知るきっかけになる場所は、ターゲットユーザーが楽しんだりリラックスしたりする場所なのではないかと考えた」(同)

 ネイルステーションとのコラボでは、Lechiffon発売記念のオリジナルネールを開発。「できるだけ手にとってもらえる機会を作りたいので、モックを一緒に展示することも考えている」(山本氏)

新しい試みを今後の端末に生かしたい

 パナソニック モバイルの開発陣は、こうした新しい取り組みを今後の端末に生かしたいと考えている。

 「これからの携帯電話では、今までやったことがないような視点の取り組みが必要になってくる。常に持ち歩く携帯電話は、さらに自分を映す鏡のような(パーソナルな)存在になり、ファッション性も求められるようになる。『P900i』のカスタムジャケットも発想は同じで、これまでと少し違う価値を入れて受け入れられた(2003年12月の記事参照)。“単純にスペックだけじゃない”ものが認められたことの証明だと思っている」(周防氏)

 今回の取り組みを“そのままFOMAで”ということではないと周防氏。「技術的なことや、プロモーション面での取り組みで得たノウハウが、今後の端末作りのどこかに生かされればいいと考えている」(同)

ITmediaでは、この記事では書けないP901iS・ドコモ端末の“隠れ情報”をモバイルサイト「ITmedia(ケータイ版)」にて掲載予定です。たとえば……

  • P901iSのワンプッシュオープンボタン、なぜ光らない?
  • 顔認証技術を活かしたアプリの隠れた楽しみ方
  • あの人とのメールは、こうして読み返す
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