F90xシリーズで便利な機能の1つに挙げられる、待ち受け画面をPIMのように使える情報表示機能も搭載されている。待ち受け画面を最大5分割でき、任意のエリアにさまざまな表示情報を割り当てられる。スケジュールや未読メールは件数だけでなく題名の先頭部分も表示され、不在着信はアドレス帳に登録した相手なら名前が表示される。決定キーを押すと情報が選択可能になり、スケジュールや未読メールの詳細にも素早くアクセスできる。
常にディスプレイが表を向いているスライドスタイルでは、この情報表示機能がより生きてくる。受信したメールが急ぎの内容かどうかすぐ把握できるうえ、スケジュールも直近の予定が何かを一目で確認可能だ。
待ち受け画面のアニメーションやFlashと情報表示は終話キーで切り替えられ、待ち受け画面の楽しみと便利な情報表示を両立できる。またスライドにも連携し、閉じると情報表示、開くとアニメーションやフラッシユの表示に切り替わるようにも設定できる。プロテクトキーロックをオンにしていても、閉じた状態では常に情報表示になる。情報表示機能とスライドスタイルは相性がよく、PIM利用での利便性は高い。
FOMAの最新モデルとなる901iシリーズは、好評だった900iシリーズのコンセプトを引き継いだものが多く、劇的な変化を遂げた端末は少ない。この点では、スタイルもソフトウェアも大きく変わったD901iはユニークな存在だ。
ソフトウェアが「Symbian OS」ベースとなったことで、従来の三菱端末らしさは失われてしまったが、日本語入力が次文節予測対応となり、強力なPIM機能も追加されるなど、D900iから強化されたポイントは多い。
F90xシリーズで大きな注目を集めた音楽プレイヤー機能も備え(2004年7月の記事参照)、アップルコンピュータの音楽ソフトiTunesなどで音楽CDから取り込んだAACフォーマットのファイル再生にも対応する。
D900iで大きな特徴として打ち出していた動画再生機能は、ビデオ出力機能が省略された。しかしQVGAサイズの3gpファイルに加え、AV機器でもサポートされるSD-VIDEO(ASF形式)の再生にも対応した。スライドスタイルなら閉じた状態での動画再生も可能な上、横向きにして2.4インチのディスプレイいっぱいに動画を表示できる。モバイル動画プレイヤーとしての実用性はむしろ向上しているだろう。
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