興味ないはずが、なぜかハマった──au携帯でテレビ(後編)(2/2 ページ)

» 2005年07月19日 20時34分 公開
[野田幾子,ITmedia]
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 「CMCM〜、音楽流してるとこないかしら〜」と、ザッピング開始。なじみのあるCMを見つけたら「曲名検索」ボタンを押しまくる。すると「曲名問い合わせ中」の表示が出た後にババーンと知りたい曲名が表示される──ハズなのだ。

 曲名検索を開始すると、画面下に「曲名問い合わせ中」と表示され、15〜30秒ほどが検索に費やされる(通信状態が悪いところでは、検索サービスを利用できない)。検索が終わり、データベースにマッチした曲があれば曲名、アーティスト名が表示される

 ところが、数々のCMやニュース番組で試してみたものの、曲名が出てこない……。それこそ50回以上トライしたのに、成功したのはほんの数回。通信状態はいいはずなのに「サーバーに接続できませんでした」という表示が出ることが多い。たまに「データベースにマッチするものが見あたりませんでした」と返されると「ああ、一応探してはくれたのね」と安堵感すら感じてしまうほど。

 特にCMの場合、15秒スポットでは探し終わらないうちに次のCMが始まってしまうことが大半だ。「ほらほら検索くん、早く曲を探して、早く……あー、次のCMに行っちゃった、検索くん、混乱しちゃうよねぇ」などと、見ているこちらのほうがハラハラしてしまった。幼稚園児であるわが子の運動会を見守る母親の心境、とでもいおうか。

 ニュースにもいえることだが、ほかの音声がかぶる番組での曲検索は厳しいようだ。その証拠に、音楽のみを流す番組では10秒強でアッサリ見つかることがほとんど。ニュースもCMも調子がいいところでナレーションや効果音が入ったりする。それが「聴かせて検索」くんにとってはどうもおじゃまな風であった。

テレビを見ているときにメールが来たら?

 もうひとつ試してみたかったのが、「テレビ視聴中にメールが来たらどうなるか」。音声通話の着信は、テレビ視聴中にも通知され、通話終了後は何事もなかったかのように再びテレビ視聴画面に戻る仕様になっている。これがメールだったらどうなるのだろう。

 試してみると、メール受信はできないことが分かった。バックグラウンド受信に対応していないためで、EZテレビのアプリを終了させるとメールの受信を開始する。受信通知は画面上部にアイコンで表示されるので届いたことは把握できるが、内容を確認できるとさらに便利だろう。次のモデルで対応してほしい部分だ。

使ってみて便利だった機能

 いろいろ使ってみて便利だったのが「番組サーチ」機能。これは、ジャンルや放送局、時間帯などを指定して番組を絞り込んでいく機能で、例えば外出先で「あと1時間後に家へ着きそうだけど、何か面白い番組あるかな」などという場合に役立つ。

 チャンネル、ジャンル、日時指定ができ、時間帯も開始時間と5時間後までの1時間ずつを選べる。検索結果から番組を選ぶと、詳細表示や遠隔操作録画予約などを選べるメニュー画面になる

 EZテレビの視聴中、テレビアプリを起動したまま端末を閉じてもアプリケーションは終了せず、音声が流れ続けるのもいい。屋外は電波状況がよく音声もクリアなので、「駅に向かって歩きながら朝のニュースを聴く」という使い方もありだ。

 A5511Tは、私の「テレビケータイ」に対する偏見を見事に払拭してくれた。小さな画面で見るのも苦にならなかったのは、自分でもちょっと意外だった。ボーダフォンのテレビケータイを利用している前述のK氏は、「どうしてもリアルタイムで見たい番組(彼の場合はサッカー)があったり、会社でニュース見る」ために、テレビケータイが出た際には迷わず購入したという。

 A5511Tを借りていた間はすっかりハマってしまい、家にあるテレビの前でさえもA5511Tでテレビを見たり、聴かせて検索を試しまくっていた筆者にも、K氏の気持ちが分かるようになってきた。

 1つ注意したいのが、聴かせて検索や電子番組表の取得にパケット料金がかかるという点だ。KDDIにだいたいの料金を聞いてみると「EPGの取得は1回あたり50Kバイトくらいのデータ量で、パケット割加入で約40円、未加入で110円くらいのパケット料がかかる。(視聴中のテレビで流れた音楽を調べる)聴かせて検索は1回の検索で約14Kバイト程度。料金はパケット割加入で約11円、未加入で約23円程度」という回答だった。

 “面白いから”といってガンガン使っていると、「ちりも積もれば山となる」ので注意されたし。

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