G'zOne TYPE-Rの最大の特徴は「耐衝撃」「防水」が施されたその筐体にある。あとから述べる「電子コンパス」も「GPS機能」も今までの携帯電話ですでに採用されている技。しかし、波しぶきを頭からザンブザンブと浴びる過酷な状況でも使える「防水」携帯電話に実装されることで、ようやくその真価を発揮できるというもの……
っと、待て待て。KDDIやカシオ計算機のWebサイトにあるG'zOne TYPE-Rの注意書きをよくよく読んでみよう。カシオ計算機WebサイトのG's One TYPE-R製品説明ページにある「タフネス性能に関する注意事項」には「海水、プール、温泉の中につけないでください」とある。あらら、アウトドアでラフに使うための「JIS保護等級7級の防水性能」じゃないのか。
KDDIに確認したところ、これはG'zOne TYPE-Rの筐体に使っているマグネシウム合金や筐体に取り付けられているネジの周辺に海水が付着することで、金属素材の宿命「電蝕」が発生してしまうため。海水にどっぷり漬けなくとも、波しぶきがかかったり海水で濡れた手でG'zOne TYPE-Rを握るとそれだけで海水が筐体に付着してしまう。そのまま長時間放置すると電蝕が発生して、筐体がボロボロになってしまう、というわけだ。
「うーん、では海では使えないのですか」となりそうだが、防水性能そのものは強固なので、取扱説明書の注意事項にある「ゴムパッキンやイヤホン端子キャップの接触面に微細なゴミが挟まる」ことがなければ内部に海水は進入しない。海で使ったあとに清水で水洗いをして電蝕が発生しないようすれば、海でも十分使える。
なんといっても、水圧を伴なう「波しぶき」がG'zOne TYPE-Rに「ぶつかって」も「JIS保護等級7級の防水性能」がしっかりガードしてくれるわけで、いかなる海象状況でも使える安心感は心強い。
あ、そういえば、カシオ計算機がG'zOne TYPE-Rプロモーションとして行っている「6 BRAND COLLABORATION STYLEBOOK」では、THE NORTH FACEとのコラボレーションで「In the Coastal travels “SEAKAYAKING”」と銘打って海における活用シーンをアピールしているではないか。シーカヤックで使っていいなら、船で使えない道理はない。
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